中国共産党政府との関係を見直そう(96)。「戦後」の世界について考える。米中冷戦の始まりか?

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NTDニュースより

トランプ大統領は5月29日午後、中国政策に関する記者会見を行い、香港への優遇措置の解除、中国の上場企業の調査、中国共産党幹部への制裁などに関する重要な決定事項を発表した。

『本日は我々と中国の関係について、米国の安全及び繁栄を守るための、いくつかの措置を発表する。中国政府は違法なスパイ活動を通じて、我々の工業機密を窃取した。本日私は米国の極めて重要な大学の研究成果を保護するため、潜在的な安全リスクと見なす者の中国からの入国を停止する布告を出す』

『金融市場に関するワーキンググループに対し、米国の市場に上場している中国企業の慣行を調査するよう指示を出し、米国の投資家を保護する』

『彼ら(WHO)は大いに必要とされる改革を実施しなかったため、我々は本日WHOとの関係を断絶する。資金の拠出先は世界的でふさわしい、他の差し迫った公衆衛生ニーズに振り替える。世界はウイルスの問題への中国の答えを待っている』

『中国は約束した一国二制度を一国一制度に置き換えた。このため私は政府に香港を特別扱いしてきた政策を止めるプロセスを始めるよう指示する。米国は必要な措置を取り、香港の自治侵害に直接または間接的に関与した中国と香港の当局者に制裁を科す。彼らは明らかに香港の自由を窒息させている』

『我々の行動はパワフルで意義のあるものになる』

中国共産党政府との関係を見直そう(95)。「戦後」の世界について考える。日本の出番。

 米欧「中国離れ」に戦略的好機

湯浅博の世界読解(産経新聞5月29日)より

そして「中国は欧州を失った」イーヨー・安倍  知略を描く番だ

「武漢ウイルスによる中国経済への打撃は深刻で、習主席は21年の中国共産党創立100周年に向け、内政の不安を対外的な強硬策で乗り切ろうとする。香港の締め付けをはじめ、台湾海峡や南シナ海、東シナ海で軍事的圧力が増してくる。全人代では、経済見通しも出せなかったというのに、国防予算だけは前年比6.6%増を打ち出した。

対中抑止の最前線にある日本は、今回のコロナ危機で『中国離れ』が顕著な欧州、東南アジアを巻き込む戦略的好機を迎えた。

インド太平洋戦略の核である日米豪印4カ国戦略対話(クアッド)を欧州にも拡大し、『クアッド・プラス』に向けて日本がリードできる。

経済面では、米欧を説得し、サプライチェーンをTPPを軸に『TPPプラス』として再構築することが可能だ。

イーヨー・安倍が『ようこそ自由の国へ』と頓知を利かせるように、日本が知略を描く番である」。

(注:「クマのプーさん」は習近平氏。「イーヨー」はクマのプーさんの仲間でロバのイーヨーのこと)

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 今月25日の安倍首相記者会見での発言についても紹介しておきます。

「現在、米国と中国の間で、新型コロナウイルスの発生源をめぐり、激しい議論が行われている。日本の立場は『ウイルスが中国から世界に広がった』のは事実だと考えている。今後の日本の役割は、今回のようなパンデミックが起こったとき、『世界がどう行動すべきか』について提示していくことだ。こういうときは、世界中が協力しなければならない。ただ、日本の外交・安全保障の基本的立場としては、米国は日本にとって唯一の同盟国である。『自由と民主主義』『基本的人権』『法の支配』という基本的価値を共有している。日本は米国と協力しながら、さまざまな国際的な課題に取り組んでいきたい。中国も、世界において極めて経済的にも重要な国であり、プレーヤーだ。それにふさわしい責任も果たしていただきたい。国際社会は『日本と中国がそれぞれ、地域や世界の平和や安定、繁栄に責任ある対応を取っていくこと』を期待している。中国がそういう対応を取ってくれることを期待したいと思っている」。