共産党との共闘は共産党独裁国家への一里塚(4)。

大阪での“自共連携”の始まりについて振り返って見たいと思います。自民党と共産党は言うまでも水と油の関係。大阪でも勿論そうでした。今も思想や政治理念は水と油です。それがなぜ自民党と共産党が連携するようになったのか?と不思議に思う方も多いと思います。一体何があったのか。事の始まりは、自民党と共産党が共通の敵を見つけた事にありました。屋山氏のいう一点共闘です。一致した共通の目的は『反橋下』でありました。自民党は大阪市役所と大阪府庁を再編し、二重行政をなくすという大阪都構想に大反対でした。何としても住民投票で都構想を阻止しなければならないという一点共闘で、共産党との連携が始まりました。自民党と共産党は共同で街宣活動するなど、連携して反対運動を行いました。また地方議員選挙では、維新候補を倒すため、共産党は候補者を立てないで自民党の候補者を応援するという戦略を取りました。共産党と自民党候補者の間を取り持つ人物も現れてきます。甘い言葉に誘われて共産党の応援を得て(あるいはバーター取り引きしたりして)当選するケースが生まれました。いうまでもなく地方議員選挙は一票を争う選挙だけに、共産党による至れり尽くせりの支援は実に魅力的であったと思います。共産党の支援を受け当選した議員は以後共産党との架け橋となって活動していきます。また大阪市長選挙(維新の吉村候補が勝利しましたが)では、自民党の候補者は共産党の全面的な支援を受け選挙選を戦いました。自民党は勝手に共産党が応援したと弁解していますが、全面的に連携したのは事実であります。こうなるともう共産党から離れることはできなくなり、大阪市議会での議会活動は2派協議(自民党と共産党)というのが常態化するようになりました。自民党候補が市長選で勝っていたならば、自民党と共産党が市長与党となっていました。自民党の市長のもとで共産主導の市政運営が行われるという異常事態となっていたことでしょう。自民党本部は民主党と共産党が安倍政権を打倒するという一点で共闘する“民共連携”を盛んに批判していますが、実は一足早く大阪で一点共闘の“自共連携”が行われていたのです。今の民主党は国政というレベルで大阪の自民党を後追いしているだけであります。

平成29年の景気はどうなるのか?

日本経済新聞(1月6日)に関西の景気見通しに関する記事が出ていました。関西経済連合会の森詳介会長 (関西電力相談役)は「企業のマインド、生産が上向いており、緩やかながら回復を維持する」との見通しを表明。関経連副会長(ダイキン工業会長)の井上礼之氏は「短期的には米国の刺激策が奏功して世界経済も良くなる」と予測。大坪清関経連副会長(レンゴー会長兼社長)は「梱包業界は好調で白物家電や食料でも荷動きがいい」との話。沖原隆宗関経連副会長(三菱東京UFJ銀行特別顧問)は「個人消費は総じて底堅く円安で輸出も上昇トレンドだ」と強調。しかし、中小企業が予測する景気見通しについて、大阪シテイ銀行の調査では、自社の業況が「良くなる」と回答した企業は20.2%で、前年比7.2ポイント低下し、4年ぶりに「悪くなる」(26.0%)を下回ったということです。懸念材料については「個人消費の低迷」が55.6%と最多。「人材難」(36.3%) 、「諸経費の高騰」(33.8%)が続いた。との記事でした。大企業と中小企業では大きな差があり、この中小企業の課題にいかに応えることができるのか、政治行政の重要な役割であります。