中国共産党政府との関係を見直そう(52)。中国の国際社会での振る舞い(2)。中国共産党の機嫌を損ねた「不運」な5カ国。韓国の場合。CHINA UNCENSOREDより

《 韓国の場合》

2016年韓国はアメリカ軍のミサイル防衛システム「サード(THAAD)」を配置しました。公式には北朝鮮のミサイルを迎撃するものですが、しかし、他からのミサイルも阻止できます。例えばどこかの攻撃的な共産隣国とか。中国の指導層がこれを見過ごすわけがありません。ずっと「サード」の配置を警戒していたんだから。

配置から一ヶ月で中国から韓国への団体旅行客はほぼゼロにまでガタ落ち。個人旅行客もおよそ半分に激減しました。これにより韓国の観光産業が150億ドルの損失を被り、そして40万人の失業者が出ました。

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さらに不気味なことに、中国政権は防衛問題の苛立ちを韓国のポップカルチャーにぶつけたのです。まあユーロビジョンの前例があるのでKポップが怒りのはけ口にされるのも納得です。Kポップと韓国ドラマのスターたちの中国での活動は次から次へと取り消されました。PSYの「江南スタイル」動画はあまりに人気があるためYou Tubeでの再生回数が32ビットの記録上限である2,147,483,647回を超えていました。PSYの動画再生記録を、64ビット上限の922京回に近づけないよう、PSYの音楽動画も中国で再生禁止とされました。

昨年文在寅大統領が「サード」に柔軟な対応を見せると、PSYが唐突に中国チャートに再登場しました。「ソウルと北京の関係の雪解けを表す確かなサイン」として大いにもてはやされました。

The return of Psy to China’s charts is the surest sign yet of a thaw 

between Seoul and Beijing

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中国共産党政府との関係を見直そう(51)。中国の国際社会での振る舞い(1)。中国共産党の機嫌を損ねた「不運」な5カ国。ノルウェーの場合。CHINA UNCENSOREDより

今回のエピソードでご紹介するのは、中国共産党に機嫌を損ねた「不運」な5カ国です。

チャイナ・アンセンサードへようこそ、キャスターのクリス・チャペルです。我が共産、大中国の逆鱗に触れると後悔するぞ。これが中国共産党の「戒律」をあえて破ろうとする国への警告です。時には主要な政策上の問題に関して、例えば南シナ海の領有権に異議を唱えたり、時には些細に見える問題、例えば、無作法な中国人旅行客をホテルから追い出したり、「これは殺人です!殺人です!」。問題の大小にかかわらず、中国共産党のルールに従わない者に「痛い厳罰」を確実に下すのです。そうすれば我が共産党に楯突こうと考える輩もいなくなるからです。では中国政権の機嫌を損ねたため代償を支払った不運な5カ国を見てみましよう。

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 ノルウェーの場合

北ヨーロッパの国でバイキングと白夜、いたずら好きな妖精トロールで有名なのです。私はノルウェーの妖精トロールの大ファンだけど、いたずらに荒らされるのは御免ですね。2010年に「妖精トロール」がノルウェーを襲ったのです。きっかけはノーベル委員会がノーベル平和賞を中国の反体制派作家の劉暁波氏に授与したことで、その後ノルウェーが見舞われたのは中国共産党トロールの「炎上荒らし」報復でした。中国外務省は激怒して厳重に抗議しました。劉氏の受賞は「賞の理念に完全に反しており平和賞を冒涜するものだ」と。中国共産党が最も忌み嫌うのは体制への批判であり、たとへ遠回しなほのめかしであっても許しません。ノルウエーにこのことを叩き込むため6年間の外交関係凍結の罰を下したのです。さらにユーロビジョンのノルウェー人優勝者のコンサートをも取り消したのです。ユーロビジョンが何だか知らないけど酷い話ですよね。他に巻き添えを食らったのは、ノルウェーの輸出と言えば石油&天然ガスに次いで第2位が「魚」です。ノルウェーはそれまで中国が最大の鮭の輸出国でした。そこで劉氏へのノーベル平和賞の「見返り」として、中国は鮭の輸入を60%以上カットしたのです。馬鹿げた話です。ノーベル委員会はノルウエー政府とは無関係な独立組織ですよ。ノーベル平和賞を誰に授与するかについて、政府は何の権限もなく口出しできません。この事実を中国当局は理解できないようで、ノルウェー政府に突きつけた関係修復の条件とは、今後絶対にノーベル平和賞を中国の反体制派に授与しないよう約束することでした。

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Beijing’s demands …supposedly included a clause in which Norway would guarante that a Chinese dissident would never again be awarded the prize

昨年劉暁波氏は中国で監禁されたまま肝臓ガンで亡くなりました。その数ヶ月後中国はノルウェーとの関係修復へ転向しました。ノルウェーの首相が中国Eコマースの巨人「アリババ」を訪れた直後、海産物貿易協定が合意され、2025年までに15億ドル分の鮭の輸出が決まりました。このニュースには決まりの悪い見出しが付けられました。「ノルウェーは人権問題の件で不機嫌になった中国を鮭でもてなした」。

Norway wants China to forget about the human rights thing and eat salmon instead

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