日韓問題について考える(26)。令和2年4月5日の産経新聞より、「ライダイハン」英BBCが特集。

令和2年4月5日(日)の産経新聞、「ライダイハン英BBCが特集、韓国政府の二重規範浮き彫り」との記事より。

「英国の公共放送である英国放送協会(BBC)が3月にベトナム戦争当時の韓国兵による女性への性的暴行を特集で伝えたことが、日韓外交の関係者らの間で反響を呼んでいる。・・・BBCは3月27日、ウエブサイトに、『1968ー何百人もの女性を苦しめた年』と題した記事を掲載し、韓国軍兵士から被害を受けた2人のベトナム人の境遇を詳しく伝えた。そのうちの1人は性的暴行を受け、3人の子どもを身ごもった女性だった。ベトナム戦争時に韓国軍兵が現地の女性を性的に暴行するなどして生まれた混血児は、『ライダイハン』の蔑称で呼ばれ、ベトナムで差別を受けてきた。その数は定かではないが、5千〜3万人に上るとの説がある。記事は、ライダイハンとその母親や家族らが差別などで苦しんできたことに触れ、『韓国人に何が起きたのかを認めてもらう必要がある』との被害女性の訴えを紹介。ストロー元英外相が『国際大使』として関わる民間団体『ライダイハンのための正義』が、国連人権理事会による調査や韓国側の謝罪を求めていることも伝えた。・・・日本に謝罪を求めながら、自らの問題には頬かむりする韓国の姿勢を浮かび上がらせた」と報道しています。

「ライダイハン」問題については、これからも掘り下げて考えていきたいと思います。

 

 

中国共産党政府との関係を見直そう(32)。中国共産党、「詫びるどころか恩に着せる」。

令和2年4月2日付の産経新聞、『湯浅博の世界解読ー詫びるどころか恩に着せるー』より一部を紹介します。前回(31)の続きであります。

中国共産党はこれまで、ウイルスの発生を数週間以上も隠し、真実を語った医師を黙らせ、記者を投獄し、科学調査を妨害してきた。その結果、中国人民と世界の人々の健康を害し、多くを死に至らしめ、経済社会を大混乱の中に陥れた責任は免れない。不都合な真実を隠そうとするのは、全体主義の本性なのだ。苛立ちの矛先はまずメディアに向かった。米3紙の記者追放は、武漢ウイルスの感染拡大を独裁政治の限界として論評することは、決して許さないとの意思表明だ。その後の記者追放をめぐる米中の応酬は、まるで米ソ冷戦時代を彷彿させた。

習近平政権による明確な反転攻勢は、3月に入ってからだ。新華社が4日に、「世界は中国に感謝すべきだ」として、珍妙な論説を流し始めた。武漢ウイルスが米国に飛び火し、3つの州が緊急事態宣言をしたことを取り上げ、中国はウイルスの制御に成功したが、「代わって米国は猛烈な嵐の中にいる」と論評した。さらに論説は、トランプ政権が世界の企業に中国のサプライチェーンを断ち切らせようとするなら、報復として医薬品の対米輸出を禁止し、「米国をコロナウイルスの荒海に投げ込む」と恫喝した。・・・・・論説は結論として、中国が世界にウイルスと闘うための貴重な時間を与えたのだから、「米国は中国に謝罪し、世界は中国に感謝する必要がある」と倒錯した論理を用いる。山本夏彦流にいうと、詫びるどころか恩に着せる。