中国共産党政府 との関係を見直そう(11)。中国共産党は何を隠蔽したのか(3)。WHOとの関係は?

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1月23日、WHO緊急会議を開催するが非常事態宣言を出さず。

1月23日のWHOの緊急会議で新型コロナウイルス肺炎に関する中国への非常事態宣言を延期した後、テドロス氏はすぐさま中国を訪れ「さらなる視察」をした。しかし「視察先」として行くべき武漢には行かず、北京の人民大会堂で習近平国家主席と会談しているのである。

WHO事務局長のテドロス氏  中国を絶賛するも武漢には行かず。

1月20日、習近平国家主席が「感染拡大の勢いを断固押さえ込め」との重要指示を公表。国を挙げての防疫体制に転換。さらに非常事態宣言を避けるため、武漢封鎖を決意。1月23日武漢を封鎖。

1月23日、WHOは緊急事態宣言を延期すると発表。その後すぐテドロス氏は中国を訪問、習近平氏と会談する。しかし武漢には行かず。武漢を視察せず。WHO    WHY?  何があったのか?

1月28日付の新華網は習近平氏と会談したテドロス氏が概ね以下のように述べたと伝えている。「中国政府が打ち出している政治的決心は尊敬に値する。習近平氏自身が自ら率先して予防対策と治療に関する指揮を行い、国を挙げて全力を注いでいるその姿は絶賛に値する。中国人民を守るだけでなく世界人民をも守ろうとするその姿に、WHO事務局長として感謝する」と。

常識から考えてこのような発言はありえないと思う。

2月5日付の産経新聞の正論は「中国はテドロス事務局長だけでなく、エチオピアという国家にも、そしてアフリカをはじめとする多くの発展途上国に破格の投資をし、恩を売っている。WHOも国連も、ほとんどの国際的な機関は中国に乗っ取られたようなのもと言える」。

また、遠藤誉氏も「このように国連事務総長を裏で操るだけでなく、人類の命を左右するWHOの事務局長を完全に裏でコントロールしているのが中国であり、習近平国家主席なのである」と。

1月30日  WHO  ついに中国に対し非常事態宣言を出す。

それでもなおテドロス事務局長は記者会見で主として以下のように述べている。

1、WHOは新型肺炎の発生を制御する中国の能力に自信を持っている。

2、中国への渡航や交易を制限する理由は見当たらない。

3、しかし医療体制の整備が遅れている国への感染拡大防止を支援しなければならない。

「一般に緊急事態宣言が出されれば、WHOは発生源となった国への渡航制限や物流の規制を設けて、さらなる感染の拡大を防ごうとするもの。しかし今回は全く異なる」(遠藤誉氏)。

WHOとして正しいメッセージだったのか、今後検証されなければならない。

中国共産党政府との関係を見直そう(10)。中国共産党は何を隠蔽したのか(2)。

武漢(Wuhan)市長の発言から考察してみます。

1月26日の武漢市と湖北省幹部の記者会見の後の出来事。

記者会見を終えてエレベーターに乗ろうとしていた武漢市市長がCCTVの記者にテレビカメラとマイクを向けられた。すると市長は「武漢がすぐに情報を発信できなかったのは、上層部が私に発表する権限を与えてくれなかったからだよ」。

1月27日、朝日新聞1月28日の記事 《武漢市長『権限なしに情報公開できぬ』政府の責任示唆》より。

「武漢市の周先旺市長が27日、中国国営中央テレビのインタビューで『感染状況の情報公開が遅れた』と認めた。一方で『地方政府は情報を得ても、権限が与えられなければ発表することはできない。この点が理解されていない』とも発言。情報提供の遅れは中央政府の対応にも原因があることを示唆した格好だ」「周氏はインタビューで20日に国務院(政府)の会議で一定の情報公開などの職責を現場に求められたと説明した上で、『その後は我々の仕事はかなり主導的になった』と述べた。情報の遅れをめぐっては武漢市や湖北省の政府高官が批判の的になってきたが、習近平指導部は党・政府機関を厳しく管理しており、当初から感染状況を把握していたのではないかとの見方が広がっていた」 

1月27日  武漢市長逮捕?

2月11日  湖北省の衛生当局のトップら“更迭”。(テレ朝)

2月12日  武漢市の副市長ら事情聴取。(テレ朝)

2月13日  湖北省と武漢市のトップ更迭。(ブルームバーグニュース)

朝日新聞が報じるように、習近平指導部は当初から感染状況を把握していたのは間違いのない事実でしょう。そして状況把握だけでなく、武漢市や湖北省に指示も出していた。だから地方政府は動けなかった。20日になってようやく武漢市がかなり主導的に動けるようになった。それにもかかわらず、今になって全ての責任を武漢市や湖北省の地方政府に負わせて、中国指導部は自らの責任を回避、生き残ろうと画策している。このようにしか考えられません。

2月12日  時事通信《中国『言論の自由』拡大要求  知識人約400人が公開書簡》と題する配信記事では、

「新型コロナウイルスによる肺炎が拡大する中国で政府に対して言論の自由を求める動きが広まっている。12日までに、肺炎の蔓延は『言論の自由の圧殺が招いた人災だ』と李克強首相らに訴える書簡に360人以上の大学教授や弁護士らが賛同した。書簡は昨年末に新型肺炎に警鐘を鳴らしたにも関わらず警察に処分された李文亮医師の死去を受けて公表された。書簡は人民の知る権利剥奪』によって感染が拡大したと批判し、李医師を処分したことに対する当局者の謝罪や自由な言論活動の実現を求めた。・・賛同者に、北京大学の張千帆教授や清華大学の郭于華教授、人権派弁護士の王宇氏らが名を連ねている」と報道しています。

習近平指導部は状況をどの程度把握していたのか(時系列的に)、またその都度指導部はどのような指示や命令を武漢市政府にしたのか、また人民に対して何をしたのか、その全ての情報を開示する必要があります。検体の破棄を命じたり、独自公表を禁止したり、口止めを強制したり、いったい何のために、何をしてきたのでしょうか。中国政府はその全てを公表しなければなりません。