大阪都構想の必要性について考える(80)。産経新聞は「都構想 歳出1兆円超減」と12日の朝刊26面で報道。

 産経新聞は26面で小さな記事でしたが掲載してくれました。真実を報道する姿勢に“ありがとう”と言いたい。

「各制度移行後の10年間の効果を試算。二重行政解消の項目では、府市が別々に運営する病院と大学を統合した場合を仮定し、特別区では最大67億円、総合区は同39億円の効果を見込んだ。一方、府の産業などに与える経済効果についても試算し、特別区は最大1兆1511億円、総合区は同853億円に上るとした」と学校法人嘉悦学園の試算結果を報道してくれました。

しかし、産経新聞によれば「維新を除く府市両議会の会派は試算そのものに反発している」という。もしそうであるならば、真実から目をそらそうとすることであり、議会人として極めて遺憾、情けないとしか言いようがありません。

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大阪都構想の必要性について考える(79)。都構想が実現すれば、10年間で1兆円を超える効果が生じるとの調査結果(嘉悦大学付属経営経済研究所)。

大都市制度の経済効果に関する調査結果報告(嘉悦大学付属経営経済研究所)が平成30年6月29日付でありました。その概要を紹介します。

《本調査結果における政策的意味》

(1)府市の連携の強化の程度は財政効率化や経済効果に影響を与える。

基礎自治行政の財政効率化効果として、総合区では、10年間で3億円から712億円、特別区では1兆1040〜1兆1409億円の効果が生じるとの結果を得た。

政策効果分析による経済効果については、意思決定の迅速化による社会資本整備の進展の効果として、交通インフラをモデルにした場合、総合区であれば、指定都市都道府県調整会議による協議の実現性、期間をこれまでの府市協議の実績から導くことで、ゼロから4218億円の効果。特別区であれば、広域機能が一元化され、協議の必要性がなくなることで、速やかな意思決定のもと迅速に社会資本整備が進むとして、4867億円の効果が生じるとの結論を得た。

マクロ計量経済モデルにおいても、総合区、特別区それぞれの効率化によって生み出される財政資金をもとに、社会資本整備による限界生産力を加味し、生産波及効果を含めると、総合区で853億円、特別区で最大1兆1511億円の効果との結論になった。

(2)理論的には、制度のリフォームとデザインには改革に伴うコストが異なることには注意を払う必要がある。本報告では、そうした側面の検討は行なっていないが、その点を考慮したとしても、大都市制度の議論を深めていくことには大きな意義があるものと考える。

(3)制度改革により生み出される財政資金を効率的な公共投資・社会資本蓄積に投じることにより大都市としての機能向上を図ることができれば、本報告書で示した経済効果に加えて、現在に至るまでに東京が実現した民間資本へのグラビティ効果(引付効果)がより大きく発生する可能性が期待できる。

以上、今回の調査結果からは、大都市制度の選択が経済効果に結びつくものであること、また、選択の内容によってその効果に差異が生じることとなっている。今回の報告書が今後の大都市制度改革に関する議論に資するものとなれば幸いである。

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以上。 

しかし、新聞、テレビをはじめマスコミはあまり取り上げないでしょうね。残念ながら予測されます。あまりにも情けないですよね。大切な真実を報道しないマスコミの現状は。