文藝春秋5月号掲載のアイ・フェン(武漢市中心病院救急科主任)の手記を中心に武漢で何があったのか検証していきます。
紫色は台湾の壮銀清医師のインタビュー記事(産経新聞)より。
赤字はこれまでのメディアでの情報です。
2019年12月16日
1人の患者が、私たち武漢市中心病院南京路分院の救急科に運び込まれた。原因不明の高熱が続き、各種の治療薬を投与しても効果が現れず、体温も下がらなかった。
2019年12月22日
患者を呼吸器内科に移し、ファイバースコープで検査し、気管支肺胞洗浄を行い、検体サンプルを外部の検査機関に送ったところ、シーケンシング技術によるハイスループット核酸配列の検査が行われ、
「コロナウイルス」との検査結果が口頭で報告された。病床を管理する同僚は、私の耳元で「アイ主任、あの医師は『コロナウイルス』と報告しましたよ」と何度も強調した。後に患者は武漢市の華南海鮮卸売市場で働いていたことが分かった。
荘氏は昨年12月から武漢在住の台湾人とともに中国国内のSNSを精査して情報を収集。今回の感染症には深刻な側面があるのではないかと気づき、12月末から1月初旬にかけて関係者と何度も対策会議を重ねた。ー産経新聞
2019年12月26日
12月26日には上海公共衛生センターが武漢市にサンプルを取りに行っている。
2019年12月27日
また一人の患者が南京路分院に運び込まれた。・・・他の病院で10日間治療を受けたが、症状は全く好転しなかった。そのため、呼吸器内科の集中治療室に移され、先の患者と同様に、ファイバースコープで検査と気管支肺胞洗浄を行い、ハイスループット核酸配列の検査に回された。
2019年12月30日
その日の午後4時、同僚がカルテを見せに来た。「SARSコロナウイルス、緑膿菌、四六種口腔・気道常在菌」と書かれていた。・・私は驚きのあまり全身に冷や汗が出た。・・・その時、呼吸器内科の主任医師がドアの前を通ったので、中に呼び入れて「私たち〈救急科〉を受診した患者があなたのところ〈呼吸器内科〉に入院している。見て、これが見つかった」とカルテを見せた。彼はSARS治療の経験者だったので、すぐさま「これは大変だ」と言った。私も事の重大さを再認識した。
・・・その夜、私が赤丸を付けたカルテのキャプチャ画像が、様々なウイーチャット・グループに溢れるようになった。李文亮医師がグループ内に発信したのもそれだった。私は「もしかすると面倒なことになるかも」と感じた。
午後10時20分、病院を通じて武漢市衛生健康委員会の通知が送られてきた。「市民のパニックを避けるために、肺炎について勝手に外部に情報を公表してはならない。もし、万一、そのような情報を勝手に出してパニックを引き起こしたら、責任を追及する」という内容だった。
「原因不明の肺炎」に関する武漢市当局の緊急通知がネットに流出、李医師が「原因不明の肺炎の治療に関する緊急通達」をSNSで同級生らに向け、SARSの新たな感染例について警告。
2019年12月31日
台湾は12月31日、人から人への感染についてWHOに警告。
中国政府は12月31日、武漢での「原因不明の肺炎」発生をWHOに報告。