大阪都構想の必要性について考える(74)。産経新聞論説委員の河合氏、「1県1自治体の発想が必要」。
日曜講座、少子高齢時代について、産経新聞論説委員の河合雅司氏のオピニオンが掲載(平成30年4月15日付産経新聞に)されていました。「地方人口の激減『1県1自治体』の発想必要」と題する 論文です。一部を紹介します。
「自治体関係者には、財政力を無視して子育て対策予算を確保したり、タワーマンションなどの建設を加速させるべく大型開発計画に力を入れたりする『自治体間の人口綱引き』に乗り出しているケースが少なくない。だが、今後は出産可能な女性が少なくなり、日本全体で人口が減る。無理な政策は保育所や小学校の一時的な不足を生むだけでなく、それらが整備された頃には再び子供数が減って『負の遺産』となる状況すら招きかねない」。
「自治体が定住者を綱引きする“不毛な競争”など、一刻も早くやめなければならない。近隣市町村が合併しても問題は解決しない。むしろ、既存自治体の線引きにとらわれず、地域づくりを考えていく新たな発想が求められる。人口が50万人を割るような県では、『1県1自治体』『1県2自治体』とするくらいの大胆さが必要だ。さらに減るようならば、都道府県同士の合併、再編も視野に入ってくる。政府は既存自治体を維持、延命させる方策ばかりでなく、将来を展望して『自治体を畳(たた)む』ための手順の検討を始めるときであろう。現行の自治体に代わる地方自治のあり方も考えなければならない」。
そして、「既存の自治体が立ちゆかなくなってからでは遅い。日本社会を根本部分から作り替えないかぎり、人口減少時代は乗り越えられない」と主張されています。
河合氏の実に大胆な発想と提案です。しかし強く共感します。大阪都構想は河合氏の発想と合致するのではないかと思うのですが、ご意見をお聞きしたいところです。