大阪の都市制度改革の必要性について考える(12)。共産党の御都合主義

都構想再チャレンジに共産党は反対しています。住民投票で一度否決され決着済みであり、再度挑戦するというのは民主主義でないと。都構想の再チャレンジを争点にした先の市長選挙で維新の候補が勝ったからといって、再チャレンジの根拠にはならないと主張し、蒸し返すことは断じて許さないと議会で発言しています。しかし、振り返って見ますと、4年前の堺市長選挙の時に共産党は次のように主張していました。「竹山市長は堺は一つを合言葉にして、まさに都構想の是非をかけた天下分け目の戦いであり・・・やっぱり堺の市民は大阪都構想を否定したと、そこは素直に率直に受け止めるべきではないか」「堺市民がやっぱり都構想ノーだという判断をしたという事は否定できない」(平成25年11月本会議)と発言しています。堺の市長選挙で竹山氏が勝ったことをもって、堺の市民は都構想を否定したと断言しています。一方、大阪の市長選挙では橋下氏が当選した時は、「ダブル選挙で勝利をなさった、そういうふうにおっしゃいますけれども、大阪市民の都構想に対する思いというのもやっぱり変わってきているというふうに思います」(平成25年11月本会議)と言って堺市長選のときとは正反対の見解を披露しました。また吉村氏が大阪市長に当選した時も、「市長選で勝ったというのは理由にならない」(平成29年3月本会議)と主張、これまた堺のときと正反対の見解です。御都合主義も甚だしいと言わざるを得ません。橋下氏も、堺のときとは「全然違いますね。だって、僕が大阪市長に当選したときに、市長に当選したぐらいで大阪都構想に全員が賛成したというふうに思わないでくれと共産党はいつも言っていたじゃないですか」(平成25年11月本会議)と共産党の御都合主義を指摘していました。