菅義偉氏の首相就任をお祝いします。

今日(9月18日)の日本経済新聞によれば菅内閣の支持率は74%ということでした。まずまずのスタートとは思いますが、いままでと変わらず、いやそれ以上に、国民のために尽力してくださることを期待しております。

駐韓大使を経験された武藤正敏氏の「菅総理を分析した韓国メディア、文政権に改めて失望」と題する(JBpress 9月17日配信)記事から菅氏の人物像が分かります。

「菅氏の真価を見極めた人が安倍総理であり、2000年代の初め、菅氏が北朝鮮問題をきっかけに安倍氏と協力したことで政治家としての人生が変わったという。菅氏は当時、数々の違法行為の温床という疑惑のあった万景峰号に対する制裁を主張すると、当時官房副長官として北朝鮮に対する強硬策を主張していた安倍氏が手を差し出した。菅氏が2004年5月に議員立法として『特定船舶の入港禁止に関する特別措置法』を成立させたことは菅氏の代表的な業績である。これは『年間20回ほど往来する万景峰号に乗って北朝鮮統一戦線部の幹部が来て、日本で暗躍している工作員に船上で指令を下し、毎回10〜20億円の現金を北朝鮮に運ぶ役割を果たしてきた。このような船が入ってくることをこれ以上放置できない』として、官僚の反対を押し切って成立させた」と当時の菅氏を紹介しています。

不肖、私はこのことを初めて知りましたが、菅氏は先見性と気骨のある人ですね。朝日新聞やテレビ朝日をはじめ、日本の左派系のマスコミが嫌う理由がわかりましたね。また石破氏を国民的人気がある人と“ヨイショ”した理由もわかりましたね。しかし、左派系のマスコミの期待に反し、菅内閣は内政もそうですが、外交も大いに期待できるのではないでしょうか。

国家やメデイアがつくる「フェイク」について考える(4)。中国共産党一党独裁政治とメディア。

石平氏は「Hanada」10月号に「中国『一党独裁』体制の驚くべき中身」と題して寄稿しています。その中で、

「現代中国の政治体制は『一党独裁』であることは、大半の日本人が知っている。・・しかし、この『一党独裁』体制の本当の意味、その驚くべき中身を、日本のマスコミが果たしてわかっているかどうかは甚だ疑問である」と。

そして、政治権力、人民解放軍、警察、検察、裁判所、外交機構、企業など全てが共産党の完全な支配下にあると指摘しています。

メディアについても、

「さらにもう一つ、共産党が完全に支配しているのが全国の新聞やテレビや雑誌社などのメディアである。『宣伝機関』と呼ばれるこれらのメディアを牛耳るのは、『党支部』と呼ばれる共産党組織であるが、その総元締めの党組織は共産党中央宣伝部だ。新聞社やテレビ局のトップは、各党支部の一員として中央宣伝部の命令に従って党のための宣伝工作を行うことを仕事としなければならない。日本の場合にたとえてみれば、朝日新聞や日経新聞も産経新聞も、そしてフジテレビやテレビ朝日もTBSもみな、毎日のように共産党中央宣伝部の指示に従って共産党を賛美する社説や嘘の記事を書き、中央宣伝部の指示に従って、本来なら伝えるべき真実を隠蔽するのである(ちなみに、現在の日本の朝日新聞の社説を読んでいると、この新聞社がすでに『党中央宣伝部』の命令に従って記事を書いているのではないかと思うこともあるが、これは不肖の私の錯覚だろうか)」と述べています。

中国共産党中央宣伝部の指示通り、真実を隠蔽したり、嘘の情報を流したりするのが中国のメディアであるとすると、その中国メディアの情報をそのごとく報道するということは、そのメディアはすでに中国共産党のメディアと化しているということになります。

石平氏は、最後に「このように、中国の『一党独裁』とは、中国共産党がこの国の軍隊・警察・メディア・対外機構のすべてを完全に支配下に置いていることであるが、この一党独裁の末端組織は、外国であるはずのわれわれの近くにも侵食してきている。実に恐ろしいものである!」と締め括っていました。