大阪都構想の必要性について考える(78)。少子高齢社会を考える。

平成30年5月20日の 産経新聞、日曜講座ー少子高齢時代、論説委員  河合雅司氏

この日曜講座の中で、河合氏は少子高齢社会を迎え、持続が困難となる自治体が今後増えてくるとの強い危機感を抱き、『都道府県を基礎自治体に』との大胆な提言をしておられます。以下氏の主張を紹介したいと思います。

《自治体の役割りを再定義》

『ではこうした状況にどう対応すればよいのか。住民の人口も大きく減り、職員数や税収を思ったように確保できない自治体が増える前に、行政サービスや公的サービスのあり方を根本から考え直さざるを得ない。まずは、都道府県と基礎自治体の二層性を見直し、都道府県が基礎自治体の役割を担うようにすることだ。

基礎自治体は都道府県を原則とし、市区町村を例外的に「設置することができる」という仕組みに改めるのである。これならば、持続が難しくなった時点で、市区町村はいつでも「解散」することが可能となる。

住民に対しては、「集住エリア」を定めて地域内移住を求める。行政サービスや公的サービスは、最低限こうした「集住エリア」まで届ければよいことにする。

大都市圏の自治体でも職員や税収を十分に確保できなくなる事態も想定し、行政と住民の責任と役割を再定義することも必要だ。サービス内容自体を見直すことである。

人口減少時代には「行政に多くを頼むことはできない」との覚悟が必要だ。かなり柔軟な発想で望まなければ、社会は続かなくなるだろう』。

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大都市圏である大阪は住民サービスの内容を見直すだけでは、少子高齢社会を乗り越えれるというものではありません。将来の都市の成長、きめ細やかな住民サービスの提供、ということを考えれば、さらに踏み込んで大阪都構想のような発想が必要ではないかと思います。