前原誠司よ、お前もか。

産経新聞出版の『日本共産党研究』という本の前文で、前原誠司元外相と共産党の小池書記局長との街頭演説にふれていました。「日本共産党を『シロアリ』と呼んだ民進党の前原誠司元外相が、その『シロアリ』とともに、札幌市で街頭演説に立った。一緒に演説した共産党の小池晃書記局長は、ツイッターで“事件”と発信した。平成28年4月24日、町村信孝前衆院議長の死去に伴う衆院北海道5区補欠選挙。・・・2人は他の野党議員らとともに街宣車の上から支持を訴えた。前原氏といえば、共産党のことを『シロアリ』みたいなもので、協力したら土台が崩れていく』と批判するなど、民進党内では誰よりも共産党アレルギーが強いはずだった」。「細野豪志氏も民主党政調会長のとき、『憲法の議論について共産党と一緒に護憲を掲げるような政党にはなるべきではない』と言い切っていた。その2人までもが共産党議員とともに選挙応援に駆け付けたことは【民共連携』の相当な深まりを印象づけた」。と書かれています。選挙で共産党の推薦を受けるということは、当選し政治家として誕生した際には、たとへ会派は共産党に所属しなくてもいいとしても、共産党がその政治家の“親”のような立場に立つわけですから、その“親”のいうことに逆らうことはできません。もし逆らえば次の選挙では推薦してもらえないばかりか、共産党支持の有権者を裏切ることになり、まさに政治家としての人格が問われることになります。“政治家になるために、あるいは党利党略で共 産党を利用した”として批判されることになります。そのような人物に国政を任せることはあってはならないことであります。民進党の中でも前原氏は一味違うと期待していただけに、前原誠司よお前もか、という気持ちであります。

今、注目の共産党について考える(3)日本共産党の日本人民共和国憲法草案

日本共産党憲法草案の第三章国会というところを読んで見ますと。ここに「六十ニ条、国会は25名の国会常任幹事会を選挙する」とあります。「六十三条、国会常任幹事会は議長および副議長各一名を選挙し、議長は日本人民共和国を代表する」とあります。中国でいう習近平総書記、北朝鮮でいう金正恩委員長に該当するのでしょう。常任幹事会の権限について「第六十四条、国会常任幹事会は次の事項を管掌する。一、国会の招集および解散、総選挙施行の公告。ニ、国会休会中政府首席による政府員の任免の確認、ただしこれについては国会の事後承認を必要とする。三、国会の決定による人民投票の施行の公告。四、政府の決定および命令のうち法律に合致しないものの廃止。五、赦免権の行使。六、国際条約の批准。七、外国における日本人民共和国全権代表の任命および召還。八、日本駐在外国代表者の信任状および解任状の受理。九、民主的栄典の授与」とあります。政府員の任免、国際条約の批准、法律も廃止できる権限があるという、まさに大統領と総理大臣と最高裁判所と国会の議決権を合わせ持った権限といえます。三権分立という考え方は微塵も出てきません。我々のいう民主主義とは異質としか言えません。そしてこの権力者はたった25名の国会常任幹事会の中から選ばれるということです。共産党の推薦がなければ、国会の代議員にはなれませんので、代議員は共産党員または、その息のかかった人ばかりであります。その国会代議員が25名の国会常任幹事会を選挙し、その国会常任幹事会から絶対的な権力者が選ばれるという。共産党のトップがその地位に就くのでしょう。こうすることによって、共産党の独裁が完成します。民主主義とは全くの無縁な制度であります。しかも「第五十一条、国会は代議員の資格を審議する資格審査委員会を選挙する。国会は資格審査委員会の提議により個々の代議員の承認または選挙の無効を決定する」。代議員でも共産党の指示に従わない時には、資格審査委員会で代議員の資格を取り消すことができるということであります。さらに「五十二条、国会は必要と認めた場合にはすべての問題に関して査問委員会および検査委員会を任命する。すべての機関および公務員はこれらの委員会の要求に応じて必要な資料と書類を提供する義務を持つ」という。資格審査委員会で代議員を罷免し、査問委員会で査問にかけるという。査問委員会では、「第四十一条、人民は日本人民共和国の憲法を遵守し、法律を履行し、社会的義務を励行し、共同生活の諸規則に準拠する義務をもつ」に規定される義務違反および法律違反が問われ、処罰されることになるのでしょう。この条文からイメージできるのは兵本達吉氏が言うように、中国と北朝鮮しかありません。