パチンコは遊技?遊戯?

遊技の意味について、三省堂の大辞林では「遊びとして行うわざ。英語でplay」とありました。遊技業とは実用日本語表現辞典では「遊技を行う場所や施設を提供する事業者。パチンコ店、ゲームセンター、カラオケボックスなどが含まれる」とありました。パチンコが遊びであるとか、ゲームセンターやカラオケと同列に扱う事には極めて大きな違和感を感じます。2月6日の日本経済新聞に「16年、パチンコ動機の犯罪1300件、依存症対策急務に」と題する記事が載っていました。記事によれば「昨年1年間に全国で摘発された刑法犯のうち、パチンコに使う資金調達が事件の動機・原因だったのは1329件に上ることが警察庁のまとめで分かった。競馬や競輪などのギャンブル目的は999件だった。警察庁はギャンブル依存症が社会問題化して対策が急務となっている現状を踏まえ、2015年から初めて個別に集計を始めた。16年は件数が増加した」という。パチンコがたんなる遊技・遊びであればそのための資金調達をめぐって、凶悪犯罪を含む刑法犯がここまで多数にいたるということは考えられないことであります。記事から推察すれば日本経済新聞も、パチンコはギャンブルではなく遊技であるとの認識に立っているようです。パチンコはギャンブルであるのに、ギャンブルではないという“ごまかし”を今後も続けて行くならば、依存症対策は極めて不備なものとなり、その効果については大いに疑問が残ります。パチンコはギャンブル以外の何ものでもありません。パチンコはギャンブルであると明確に規定して、他の公営ギャンブルも含めて、依存症対策をしっかりと行っていくことが大切であります。しかし、悲しいことに、今日もまたテレビや新聞ではパチンコや公営ギャンブルの宣伝がにぎやかだ。ギャンブルに賛成なのか?反対なのか?さっぱりわからない。

共産党との共闘は共産党独裁国家への一里塚(4)。

大阪での“自共連携”の始まりについて振り返って見たいと思います。自民党と共産党は言うまでも水と油の関係。大阪でも勿論そうでした。今も思想や政治理念は水と油です。それがなぜ自民党と共産党が連携するようになったのか?と不思議に思う方も多いと思います。一体何があったのか。事の始まりは、自民党と共産党が共通の敵を見つけた事にありました。屋山氏のいう一点共闘です。一致した共通の目的は『反橋下』でありました。自民党は大阪市役所と大阪府庁を再編し、二重行政をなくすという大阪都構想に大反対でした。何としても住民投票で都構想を阻止しなければならないという一点共闘で、共産党との連携が始まりました。自民党と共産党は共同で街宣活動するなど、連携して反対運動を行いました。また地方議員選挙では、維新候補を倒すため、共産党は候補者を立てないで自民党の候補者を応援するという戦略を取りました。共産党と自民党候補者の間を取り持つ人物も現れてきます。甘い言葉に誘われて共産党の応援を得て(あるいはバーター取り引きしたりして)当選するケースが生まれました。いうまでもなく地方議員選挙は一票を争う選挙だけに、共産党による至れり尽くせりの支援は実に魅力的であったと思います。共産党の支援を受け当選した議員は以後共産党との架け橋となって活動していきます。また大阪市長選挙(維新の吉村候補が勝利しましたが)では、自民党の候補者は共産党の全面的な支援を受け選挙選を戦いました。自民党は勝手に共産党が応援したと弁解していますが、全面的に連携したのは事実であります。こうなるともう共産党から離れることはできなくなり、大阪市議会での議会活動は2派協議(自民党と共産党)というのが常態化するようになりました。自民党候補が市長選で勝っていたならば、自民党と共産党が市長与党となっていました。自民党の市長のもとで共産主導の市政運営が行われるという異常事態となっていたことでしょう。自民党本部は民主党と共産党が安倍政権を打倒するという一点で共闘する“民共連携”を盛んに批判していますが、実は一足早く大阪で一点共闘の“自共連携”が行われていたのです。今の民主党は国政というレベルで大阪の自民党を後追いしているだけであります。