国会の常識は社会の非常識?(2)。維新・東徹参議院議員“世間では通用しないことが、ここでは通用するのか。憤りを感じる”

2021年5月18日、参院厚生労働委員会での日本維新の会・東徹参議院議員の質疑より、一部を紹介します。三原じゅん子厚生労働副大臣への立憲民主党の執拗な攻撃を念頭にした内容です。

【東徹】今回非常に嫌なことを思い出しました。私も国会経験が浅いですけれど、ここにきて最初の頃だったと思いますが、理事会にですね出席をしていて、当時ですね、田村大臣の時だったんですけれども、局長が遅刻してきたことがあったんです。委員会中ですよ。答弁で遅刻してきたことがあったんです。その時どういうことがあったかというと、理事会室でですよ、民主党の筆頭理事が局長を呼び出して、何をさせたかというと、土下座させたんです。土下座させたんです。それを誰もね、誰も止めなかった。止めたのは僕だけでした。そんなことが許されるわけがない。今だったら大変なパワーハラスメントだと思いますよ。当時福島瑞穂さんはおられた、記憶にあるかどうかわかりませんが、おられたことを私は覚えております。そんなことがあって、国会議員って一体なんなのかと、つくづく思うわけですよ。世間では通用しないことが、ここでは通用するのかと、つくづく思ったことがありました。私は今回の遅刻のことだって、ちょっとちがいますけれど、なんかですね、世間では通用しないことが国会では通用するのかと、非常に憤りを感じるところがあります。

土下座を強要させるなんて、今時あるのだろうか? しかも良識の府といわれる国会で、ほんとパワハラですよ。国会ではなぜ問題にならなかったのでしょうか? 世間では通用しないことが国会では通用する、このような異常なことはあってはなりません。

 

国会の常識は社会の非常識?(1)。『ワクチン承認 慎重一転 野党 接種遅れ追及』

産経新聞(令和3年5月30日)報道では、終盤国会で野党が「ワクチン接種の遅れは政府の失策」として政府追及を強めているという。しかし昨年11月の国会議論では立憲民主党や共産党はワクチン承認に慎重な対応を政府に求め、ワクチンの早期承認を批判していたことがわかりました。同紙によれば、令和2年11月の衆参厚生労働委員会での主な野党の発言は以下の通りです。

このとき、立憲民主党は

中島克仁衆議院議員「日本国内では大規模な治験が行われていない。人種差を含めてどういう反応になるのか、リスクの拡大も懸念される」(令和2年11月13日衆院厚労委員会)

阿部知子衆議院議員「人種差を見ていない。なぜ新型コロナウイルスはこんなに発生率・重症化が違うのか。まずそこが科学されていない」(令和2年11月18日衆院厚労委員会)

このとき、共産党は

宮本徹衆議院議員「新薬をスピード認可して痛い目にあったことがある。大変な事態が起きない保証はないんじゃないですか」(令和2年11月18日衆院厚労委員会)

倉林明子参議院議員「根拠をもって安全性、有効性を高めてきたやり方を特例承認といって飛ばすことになる。その承認が国民の理解を得られるのか」(令和2年11月24日参院厚労委員会)と。

結局、このような議論を経て、改正予防接種法では「新しい技術を活用した新型コロナワクチン審査には国内外の治験を踏まえ、慎重に行うこと」という付帯決議が付されたという。立憲民主党と共産党は、政府を追求する前に、まず国民に謝罪すべきではないだろうか。ワクチン接種を政局にしてはいけません。一日も早くワクチンの接種拡大が進むよう真摯な議論が求められます。