EPOCH TIMS NEWS (2021・8・26)【マルクス主義を批判した米軍将校が除隊 、大物議員「危機感を抱いている」】によれば
米軍内部でのマルクス主義的思想や批判的人種理論の拡散を非難した将校が指揮権を解かれ除隊処分となったことが明らかになりました。軍内部の問題を指摘したのは、米宇宙軍に所属するマシュー・ロマイヤー中佐です。米宇宙軍の発表によると、ローマイヤー氏は米軍におけるマルクス主義や批判的人種理論の広がりを警告する本を出版し、ラジオ番組でその宣伝を行いました。米軍は軍人の政治的中立を要求しており、このことが処分の根拠とされています。
一方、ローマイヤー氏は「マルクス主義的イデオロギーの存在と批判的人種理論について語ることは何も政治的に偏っているというわけではない、逆に私たちは一致団結してそれらに立ち向かうべきなのだ」と述べました。
一連の騒動に関して上院軍事委員会の共和党議員ジム・インハーフ委員長はじめ複数の議員が反対意見を表明しました。インハーフ氏は「上院軍事委員会がこれまでに入手した情報と報道された内容を見て私は危機感を抱いている。軍人はマルクス主義に反対する意見を述べることを許可され、その上既存の規則や法律に違反しない限り奨励されるべきだ。マルクス主義はアメリカと相いれないイデオロギーであり、かのレーガン大統領の有名なスピーチにあるように『歴史のゴミ箱に打ち捨てられるもの』なのだ」と語りました。
批判的人種理論 : アメリカの政治・社会制度はすべて白人基準で出来上がっているという理論。この理論は1970年代後期に米国の法学会に登場した考え方で、人種差別を法律や制度によって成り立っているシステムと捉え、個人的偏見のレベルでは論じない。背景はマルクス主義?
NEWSポストセブン(7月18日配信)で、在米ジャーナリストの高濱賛氏は「2021年6月には、陸軍士官学校で『批判的人種理論』を教えている。親トランプ派から追求されたのに対し米軍100万人の頂点に立つミリー統合参謀本部議長は、『いま社会で起きていることを軍幹部候補生が学んでどこが悪い。私は士官学校でマルクスもレーニンも毛沢東も勉強した』と反論し、リベラル派にすり寄った。トランプ氏は『ミリーという男は左翼過激派分子がアメリカと星条旗を攻撃するのをただ見ているだけだ』と切って捨てた」と書いています。