今、注目の共産主義について考える(117)。共産党独裁について考える。習近平国家主席「米軍に比肩する、世界一流の軍隊を今世紀半ばまでに建設する」。

米国防総省の年次報告(平成30年8月16日発表)によると、中国は外洋作戦能力を強化し、2020年には海兵隊を現在の3倍にするという。

「米国防総省は16日、中国の軍事動向に関する年次報告書を発表した。敵前上陸などを担う陸戦隊(海兵隊)について、現状の約1万人規模(2個旅団)を2020年までに3万人以上(7個旅団)まで拡大させるとの見方を示した。陸戦隊には新たに遠征作戦などの任務も付与されるとしており、台湾の軍事的統一や尖閣諸島の占拠などを視野に兵力を拡大させている可能性がある」。

「米軍に比肩する世界一流の軍隊を今世紀半ばまでに建設する目標を掲げ、世界の海域を舞台にした覇権争いも視野に入れている」。

「陸戦隊は本来、台湾海峡有事や東・南シナ海など近海での紛争を想定した部隊だが、中国が広域経済圏構想、一帯一路をテコに海外権益を拡大させる中、海上輸送路の確保など、外洋での作戦能力向上が急務となっている」。

「また、中国海軍が軍事プレズンス拡大に向けて最も力を入れているのは、空母打撃群の構築。国産空母だけでなく、排水量1万トン超の大型駆逐艦も急ピッチで建造を進めている」。

と、産経新聞は米国防総省年次報告書の概要を紹介しています。

今も軍事大国であり、さらに今世紀半ばには米国に比肩する軍事力を保持しようとしている中国。台湾の軍事的統一や尖閣諸島の占拠まで視野に入れているという。しかし、このような中国の軍事力増強にはまったく、ものを言わない日本の新聞(産経は除く)やテレビ。米軍や自衛隊については大騒ぎするのに、中国の軍国主義に関してはだんまりを決め込んでいます。中国の人権侵害問題につてもだんまりです。この異常さは何なんだろうか。背後で共産主義という思想を通じて、中国共産党と繋がっているかのようで、恐怖を感じます。

今、注目の共産主義について考える(116)。中国の『孔子学院』に対する懸念と閉鎖要求の高まり。

平成30年8月18日付の産経新聞は「全米の大学などに設置されている中国政府の非営利教育機構『孔子学院』に対する懸念と閉鎖要求が改めて強まっている」と報道していました。同報道によれば孔子学院は米国内に100ヶ所以上あるということです。このうち、

昨年9月、イリノイ大学の孔子学院が閉鎖。今年4月、テキサス農工大の孔子学院閉鎖。

北フロリダ大(2014年に中国の孔子学院本部などとの契約で学内に孔子学院を開設)は来年2月に閉鎖することを決定。(閉鎖を来年2月としたのは、契約により閉鎖には6ヶ月前の事前通告が必要であるためとしている)

西フロリダ大も閉鎖を決定。シカゴ大学、ペンシルベニア州立大学も閉鎖を決定。ミネソタ大と聖クラウド州立大(ともにミネソタ州にある)は州議会から閉鎖を求められているという。

孔子学院閉鎖の理由について同記事では、「孔子学院は大学の研究活動を脅かしている」、「学問の自由を無視している」、「中国政府の政治宣伝機関と化している」、「大学の使命や目標と合致しない」、「孔子学院は中国共産党から資金を得ている機関で、懸念には十分に根拠がある」などの理由が紹介されています。

同様の記事は平成30年3月23日にも産経新聞で報道され、その中で「連邦捜査局(FBI)のレイ長官は今年2月、上院情報特別委員会の公聴会で、孔子学院が中国共産党思想の政治宣伝や中国政府のスパイ活動に利用され、捜査対象になっていると明らかにした。レイ氏は、孔子学院が米国内の中国留学生や、中国の民主化・人権活動に携わる在米中国人の動向監視にも活用されているとも指摘している」と、より明確に孔子学院の問題点について言及しています。

産経新聞によれば、孔子学院の運営機関は中国教育省の傘下にある国家漢語国際推進指導小組弁公室(漢弁)で、孔子学院は17年末時点で世界138ヵ国・地域に525ヶ所あり、学院より小規模な「孔子教室」は79カ国・地域に1113ヶ所あるという。日本には「立命館孔子学院」など学院が14ヶ所、教室が8ヶ所開設されている、ということです。