今、注目の共産主義について考える(105)。中国、強まる人権弾圧。
天安門事件から29年。1989年6月4日に起こった天安門事件とは、「1989年6月3日深夜から4日未明にかけ、中国政府が軍を動員し、北京の天安門広場などで民主化を求めて集まっていた学生や一般市民のデモ隊を武力弾圧した事件。当局の発表だけでも 事件全体で約300人が死亡。死亡者約2600人、負傷者約1万人などとする説もある。最高指導者の鄧小平らが運動を『動乱』と断定したことが弾圧の引き金となった」。「事件で子どもを亡くした親の会『天安門の母』は今月1日付で習近平国家主席に宛てた声明を発表し、『悲惨な事件は歴史になったが、災難は終わらず傷口は癒えていない』と強調。『真相と賠償、責任追及』を求め続けると訴えた」と言う。
さらに「人権派弁護士の相次ぐ拘束や海外亡命者の監視など、中国の人権状況は深刻さを増す一方だ」と、中国の強まる人権弾圧の状況について報告しています。
「習近平指導部の下で弾圧は強まっている。昨年7月に事実上獄死したノーベル平和賞受賞者で民主活動家の故劉暁波氏の妻、劉霞さんは法的根拠がないまま当局の軟禁が続く。今年1月、憲法改正に関する書簡を公表した人権派弁護士の余文生氏は、4月に国家政権転覆扇動容疑などで逮捕された。妻の許艶さんによると、これまで弁護士が留置場を20回訪れたが、接見は一度も認められていない」という。