経済安全保障担当大臣・高市早苗衆議院議員の「さっぽろ自民党政経セミナー2024」(2024・5・18開催)より一部紹介します(3)。

【高市早苗】昨日、施行にはなっていないのですが公布された、皆様に正式にですねお披露目された新しい法律が1年9ヶ月もかかってかかってしまいましたけれども、私が一生懸命自分なりに取り組んできた経済安全保障版の「セキュリティクリアランス制度」でございます。「重要経済安保情報の保護及び活用に関する法律」が昨日公布されました。公布の日から起算して一年以内にこれも施行されていきますので、これから政令ですとか運用時基準を定めていくということなんですね。これももうみなさま新聞等でご承知かもしれませんけれども、セキュリティクリアランスって何やと、簡単に言うたら日本の安全保障に関わる重要な情報をちゃんと指定します。だから役所のファイルなんかでも、一つのファイルの中のほんの数行、すごく重要なこれが外に漏れたら安全保障に影響が及ぶような、そういう情報がある場合、そこが例えば経済、経済安保に関する情報だったら、重要経済安保情報です、ということでちゃんと表示をします。で、この指定された重要な情報を取り扱える人、最初に取り扱うのは国家公務員になります。国が保有する情報ですから、この国家公務員の方が取り扱う、そしてまた民間事業者の方と一緒にやらなければならないことがありますよね例えば国が持っている情報で近々、大規模な例えば電力施設を狙ったサイバー攻撃があるかもしれないと、どうもありそうだと、いうような情報があった時に、その民間事業者とも当然情報を共有して、どこに脆弱性があるのかという分析をしてくださる事業者もそこに当然入ってくるわけですよね。でもその脆弱性が先に攻撃者にバレちゃったら本当に攻撃されちゃいますから、例えばなんですがそういったケースが起きた時に、国がキャッチした情報、外国からもたらされた情報、国が独自に得た情報、こういったものを「重要経済安保情報」というふうに指定をする。指定をした上でそれを取り扱う国家公務員及び一緒にやってくださる民間事業者の方に、この適正評価のための調査を受けていただきます。例えばすごい借金がないかとか、その借金を持ってですねどっかにその情報を売り渡しちゃったりしたら困るんで、借金がないかとか冷静にいろんな判断ができるか、自らを律することができるかということで、大変申し訳ないんですが、アルコールに関する節度であったり、それから精神疾患であったり、ちょっとプライバシーに関わるようなものも含めて、適正評価の調査をさせていただいて、「セキュリティクリアランスホルダー」になっていただく。重要な情報を取り扱う、アクセスする資格を持っていただくそういう制度なんです。これはG7、プラスオーストラリアと見比べましても、よその国ではとっくに整備されてもうスタートしている制度でございます。

これまで日本にあった同じような仕組みの制度、情報保全制度っていうのは安倍晋三元総理が本当に内閣の命運をかけて成立させた「特定秘密保護法」でございました。これも全く同じ仕組みです。特定秘密を国が指定して、それを取り扱う人はさっき申し上げたような調査を受けていただいて、この人は信頼できるとされた人だけがそれを取り扱う仕組みでございます。ただ特定秘密保護法の場合は対象が、外交・防衛それからもう一つは特定有害情報、テロも特定有害情報ですから、スパイなどの防止、それからテロリズムの防止、この4つだけだったんですね。この4分野に限定されていたので、どうしても、例えば民間の重要な施設が攻撃を受けるかもしれないとか、それから私たちの暮らしにとって重要なサプライチェーンが、ここで断たれるような情報があるとか、日本のサプライチェーンのここにものすごい脆弱性があると、でもそれはちょっと今は伏しておきたい、そういった情報があった場合に、これらは経済安全保障上のセキュリティクリアランス制度のもとで、保護をしながら、民間事業者の方と協力しあって解決していこう、こういった法律でございます。

慰安婦問題について考える。産経新聞2024・7・10よりーラムザイヤー教授「米国の日本史研究者らが、吉田氏の証言が作り話であった事実に触れない」

以下産経新聞の記事を紹介します。

戦時下で慰安婦だった女性は「性奴隷」ではなく、前借り金と労働期間をセットにした年季奉公契約を慰安所側と結んでいたことを学術論文で示した米ハーバード大のマーク・ラムザイヤー教授が、産経新聞の取材に応じた。ラムザイヤー氏は慰安婦が問題化した背景として、韓国で女性を強制連行したとの虚偽の証言をした吉田清治氏と吉田氏の主張を再三報じた朝日新聞の影響を指摘した。

ラムザイヤー氏は、民間シンクタンク「国家基本問題研究所」(櫻井よしこ理事長)が外国人による優れた日本研究を顕彰するため創設した「日本研究賞」の令和6年度受賞者に選ばれ、都内で11日に授賞式に臨む。

同氏は韓国や米国で迫害に等しい個人攻撃を受け続けたが、批判キャンペーンを展開した米国の日本史研究者らが、吉田氏の証言が作り話であった事実に触れないことを指摘し、「知らないのか、意図的に触れなかったのかは分からない」と述べた。慰安婦をめぐる強制連行説や性奴隷説が今も世界で広がる現状を変えていく上で、「研究者が英語で(論文を)書くべきだ」との考えを示した。

(記者)慰安婦は契約期間を終えるか、前借り金を返済した場合は辞めることができる契約を結んでいたと実証的に論じた。

(ラムザイヤー教授)女性が心配したのは、売春は自身の評判によくない仕事であり、戦場に近いところは危ないということだ。賃金をちゃんと支払ってもらえるかも心配になる。東京の売春宿だと賃金が支払われない場合は警察に行けばよいが、東南アジアだと簡単には解決できない。賃金が高くないとできないし、後になって支払われなかったら困る、ということで年季奉公の前借り金契約を結んだ。

(記者)いわば、かつての公娼制度の戦場版だった。

(ラムザイヤー教授)はい。ただ、本当に似ているが少し違う。東京で公娼として働くよりも危険な状況にあるので、東京だと6年の契約期間が、ビルマなどだと2年が多い。日本の軍隊は、よいか悪いかは別として、兵士が性病にかからないように、公娼制度の延長として慰安婦制度をつくったのだと思う。

(記者)しかし、強制連行などはなかった。

(ラムザイヤー教授)それははっきり言えると思う。

(記者)なぜ慰安婦が問題になったのか。

(ラムザイヤー教授)韓国の研究所が調べたことだが、、1990年以前の韓国で慰安婦関係の新聞記事はまったくといっていいほどなかった。吉田清治氏の韓国語版が出たのは89年。吉田氏の本と関係があると言えると思う。

(記者)吉田氏の作り話を朝日新聞が盛んに報じた影響もあったか。

(ラムザイヤー教授)そう思います。もちろん。まさにその通り。

(記者)反ラムザイヤー・キャンペーンを展開した米国の日本史研究者らの議論は、ずさんだったようだ。

(ラムザイヤー教授)彼らは歴史家の秦郁彦先生が書かれた基本的な日本語の文献も読まず、調べてもいなかった。そして、吉田氏の話が作り話であったことや、強制連行されたと主張している元慰安婦の数人が、北朝鮮とつながりが指摘される韓国の女性が関与する老人ホームで暮らしている事実には触れていない。

(記者)欧米で「慰安婦=性奴隷」説を信じる人が多い状況を変えていくには。

(ラムザイヤー教授)研究者が英語で書くべきだと思う。僕たちの責任です。