拉致問題はなぜ解決しないのか?「拉致の黒幕」(5)浜田聡参議院議員

北朝鮮天国説はその後マスコミの行動に大きな影を落としている。天国説を信じて北朝鮮に行った人たちからも、宣伝とは裏腹な苦い現実に否応無しに直面して、日本に残した家族に来ないよう密かに知らせたり、北朝鮮では手に入らない日用品や薬品、換金用の腕時計など、あるいは現金を送ってくれ、というような哀惜する手紙が、帰国が始まってから一年ぐらい経つと親族のところへ到着し始めた。その中には日本人妻が実家宛に送った手紙も少なくなかった。しかしマスコミは、このことをほとんど報道しなかった。報道すると自分たちが吹聴した北朝鮮天国説が崩壊するからだ。メンツを失うだけでなく読者の信頼を失うのを恐れた為だろう。しかしマスコミは報道せずとも、朝鮮総連の宣伝とは逆の北朝鮮の実態が在日朝鮮人の間にクチコミで伝わり、帰国者数は60年の5万人をピークに62年には3497人まで激減してしまった。

ということで読むのはここまでにします。半分以上残っています。・・・・