今、注目の共産主義について考える(123)。中国 貴州省副省長、共産党に批判的な本を読んで失脚。

平成30年9月21日夕方のNHKニュースより。

「中国共産党の幹部“本土以外の本に夢中”で失脚」「中国 貴州省 副省長を務めた王曉光氏  “規律に違反・政治的な信念を失った”  党籍剥奪・公職解かれる」「王氏  職権を使って賄賂を受け取りぜいたくな生活」「王氏  “政治的に重大な問題ある中国本土以外の書籍に夢中”」「習近平指導部  全党員に忠誠誓うよう強く求める」「共産党に批判的な思想など広まらないよう徹底か」などの字幕が流れた。一党独裁、個人独裁の現実が少しではありますが、漏れ聞こえるようになってきました。

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今、注目の共産主義について考える(122)。『石平のChina Watch』より。大学教員への言論弾圧、思想弾圧。

産経新聞に掲載された『石平のChina Watch』ー毛沢東流思想弾圧ーより。

「中国では今、大学教員に対する当局の言論弾圧、思想弾圧が猛威を振るっている」。

・廈門大学人文学院歴史学部の周運中助教授(今年35歳、名門の復旦大学で博士号を取得)、平成30年9月1日、懲戒免職。「ネット上で『間違った言論』を行ったことが理由である。処分を発表した大学当局の通達によると、周氏の言論は『歴史の事実を歪曲し、党と国家のイメージを損なった』から『決して許してはならない』という」。

・貴州大学経済学院の楊紹政教授、平成30年8月、懲戒免職。「『長期間にわたってネット上で政治的に誤った言論を発表・拡散した』との罪名で懲戒免職の処分を受けた」。

・中南財経政法大学公共管理学院の教員、平成30年5月、党籍剥奪・党員資格取り消し。「その罪名は『授業の中で我が国の人民代表制度を妄評し、他国の政治制度を偏って紹介した』ということである」。

・北京建築大学理学院の女性教員、平成30年4月、懲戒譴責。「数学の授業で『日本民族と中華民族を不適切に比較した』という理由で懲戒譴責のような処分を受けた。おそらく彼女は、日本民族のことを褒めるような比較を行ったのであろう」。

などなど、石平氏は最近の具体的な弾圧事例を列挙するとともに、

「思想と言論に対する統制も、毛沢東時代に先祖返りした。『毛沢東思想』という一個人の思想をもって全国民の頭脳を統制し、それと異なったいかなる思想も弾圧によって完全に排除するという文化大革命の暗黒支配が再び、中国の現実となりつつある。唯一の違いは、『毛沢東思想』にとって変わって、今や『習近平思想』が支配的イデオロギーに祭り上げられていることである」と。

大学人に対する言論弾圧、思想弾圧についての中国の実情を我々に知らせています。