驚き、桃の木、東京都議会。

東京都の予算編成では毎年予算原案発表後、都議会各党による復活折衝があるという。国政での復活折衝というのは財務省と各省庁との間で行われていますが、東京都のように都の財政当局と議会各党の間で復活折衝が行われているというのは前代未聞であります。しかも復活折衝のための財源として毎年200億円という巨額が計上されているということです。この200億円は議会各党の要望を聞いてから具体的に予算化されるということです。議会各党と言っても自民・公明・民主の与党の要望に配慮した予算ということになります。言い換えればこの200億円は与党議会対策費と言っても言い過ぎではありません。こんなことをしている自治体は日本全国を見てもありません、東京都だけです。こんなことをしているから、都の予算や決算に対する議会のチェックは当然甘くなりなります。甘くなるというより、何も言えなくなる。都庁の役人はやりたい放題となります。これが都の役人のねらいなのですが、もはや二元代表制ではなく、二人三脚体制ということができます。豊洲問題はこの二人三脚体制の必然的産物と言えます。議会がチェックできなかった、議会は誰も知らなかった、いや知らされなかったというのが正確な表現でしょう。それどころか議会では虚偽の答弁までされる始末です。完全になめられています。議会と都庁役人の二人三脚の馴れ合いが常態化していた当然の結果でしょう。役人から見れば、議会に知らせなくても大丈夫と思っていたのでしょう。なぜなら議会には十分に尽くしている(200億円の復活予算、議長の交際費は年間1000万円、議員報酬は日本一、1日1万円の費用弁償、議員公用車あり、都知事や官僚と議員達のなかよしゴルフコンペなど)ので、議会は何があっても大丈夫と軽く見ていたことでしょう。小池知事はこの「復活折衝予算200億円」を廃止するとのようですが、改革の第一歩、当然やるべきことでしょう。反対運動も出てくると思いますが、負けずに小池知事頑張ってください。

立憲主義にもとるのは自民党?民進党?言うまでもなく民進党だ。

あることが思い出されます。2009年12月15日、天皇陛下は習近平中華人民共和国副主席(当時、序列5位)と会見されました。民主党が政権を取っていた時のことです。首相は鳩山由紀夫、外務大臣は岡田克也、幹事長は小沢一郎だ。その小沢一郎幹事長が強引に実現したと言われている。小沢氏はこのことについて、記者会見で「国事行為であり問題ない」との認識を示し、「天皇陛下にお伺いされれば、喜んでやってくださると思っている」との主張までしていました。陛下の会見は国事行為ではなく、これには共産党の志位委員長でさえ「こういう国事行為以外の天皇の公的行為については、政治的性格を与えてはならないというのが憲法の定めるところなのです」、「小沢幹事長こそ憲法を読むべきだ」と憲法を逸脱して解釈してはならないと批判していました。この出来事は「小沢一郎が天皇陛下の“お気持ち”を勝手に述べている」とか。「陛下になり代わって自分のの意見を述べ、国民に押し付ける行為だ」。「小沢一郎は統帥権を振りかざす人間が国政を壟断した昭和初期を再現させたいのか」など、多くの国民が批判しました。羽毛田宮内庁長官(当時)は記者会見で「政治的利用じゃないかと言われれば、そうなのかなあ、という気もする」と述べていました。立憲主義にもとるのは民主党=民進党であることはいうまでもありません。しかるに、いまだに過ちを認めない、国民に謝罪もしない、反省もしない、何も変わっていないのに、厚顔無恥にも自らを立憲主義の権化と主張する。呆れ果ててしまいます。おまけに共産党と結託してまでも政権を取ろうとする権力欲。何が目的なのでしょうか?

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