慰安婦問題について考える。産経新聞2024・7・10よりーラムザイヤー教授「米国の日本史研究者らが、吉田氏の証言が作り話であった事実に触れない」
以下産経新聞の記事を紹介します。
戦時下で慰安婦だった女性は「性奴隷」ではなく、前借り金と労働期間をセットにした年季奉公契約を慰安所側と結んでいたことを学術論文で示した米ハーバード大のマーク・ラムザイヤー教授が、産経新聞の取材に応じた。ラムザイヤー氏は慰安婦が問題化した背景として、韓国で女性を強制連行したとの虚偽の証言をした吉田清治氏と吉田氏の主張を再三報じた朝日新聞の影響を指摘した。
ラムザイヤー氏は、民間シンクタンク「国家基本問題研究所」(櫻井よしこ理事長)が外国人による優れた日本研究を顕彰するため創設した「日本研究賞」の令和6年度受賞者に選ばれ、都内で11日に授賞式に臨む。
同氏は韓国や米国で迫害に等しい個人攻撃を受け続けたが、批判キャンペーンを展開した米国の日本史研究者らが、吉田氏の証言が作り話であった事実に触れないことを指摘し、「知らないのか、意図的に触れなかったのかは分からない」と述べた。慰安婦をめぐる強制連行説や性奴隷説が今も世界で広がる現状を変えていく上で、「研究者が英語で(論文を)書くべきだ」との考えを示した。
(記者)慰安婦は契約期間を終えるか、前借り金を返済した場合は辞めることができる契約を結んでいたと実証的に論じた。
(ラムザイヤー教授)女性が心配したのは、売春は自身の評判によくない仕事であり、戦場に近いところは危ないということだ。賃金をちゃんと支払ってもらえるかも心配になる。東京の売春宿だと賃金が支払われない場合は警察に行けばよいが、東南アジアだと簡単には解決できない。賃金が高くないとできないし、後になって支払われなかったら困る、ということで年季奉公の前借り金契約を結んだ。
(記者)いわば、かつての公娼制度の戦場版だった。
(ラムザイヤー教授)はい。ただ、本当に似ているが少し違う。東京で公娼として働くよりも危険な状況にあるので、東京だと6年の契約期間が、ビルマなどだと2年が多い。日本の軍隊は、よいか悪いかは別として、兵士が性病にかからないように、公娼制度の延長として慰安婦制度をつくったのだと思う。
(記者)しかし、強制連行などはなかった。
(ラムザイヤー教授)それははっきり言えると思う。
(記者)なぜ慰安婦が問題になったのか。
(ラムザイヤー教授)韓国の研究所が調べたことだが、、1990年以前の韓国で慰安婦関係の新聞記事はまったくといっていいほどなかった。吉田清治氏の韓国語版が出たのは89年。吉田氏の本と関係があると言えると思う。
(記者)吉田氏の作り話を朝日新聞が盛んに報じた影響もあったか。
(ラムザイヤー教授)そう思います。もちろん。まさにその通り。
(記者)反ラムザイヤー・キャンペーンを展開した米国の日本史研究者らの議論は、ずさんだったようだ。
(ラムザイヤー教授)彼らは歴史家の秦郁彦先生が書かれた基本的な日本語の文献も読まず、調べてもいなかった。そして、吉田氏の話が作り話であったことや、強制連行されたと主張している元慰安婦の数人が、北朝鮮とつながりが指摘される韓国の女性が関与する老人ホームで暮らしている事実には触れていない。
(記者)欧米で「慰安婦=性奴隷」説を信じる人が多い状況を変えていくには。
(ラムザイヤー教授)研究者が英語で書くべきだと思う。僕たちの責任です。