日韓問題について考える(18)。「左派メディアの歯ぎしり」毎日、朝日、共同通信の反応。
『正論』新春号に久保田るり子氏の『「反日種族主義」があぶり出したもの、左派メディアの歯ぎしり』と題する記事が載っていました。来日された李栄薫氏に対し日本のメディアがどのような質問をしたのかを詳しく報じています。「左派メディア」のエリートたちは一体どのような質問を李栄薫氏に浴びせたのでしょうか。
信濃毎日新聞記者の李栄薫氏への質問は以下の通りです。
「韓国人の反日感情分析には非常に納得する部分があったが、この本には植民地支配の日本の責任についての記述があっさりというか、あまりないと思った。日本の植民地支配の責任はどれくらいあるのか。それに対する戦後精算のあり方、支配の清算の仕方はどうあるべきと考えておられるのか」。
朝日新聞記者の李栄薫氏への質問は以下の通りです。
「この本にはいくつか問題がある。まず、徴用工の問題です。法律的に1944年9月から徴用が施行された。それ以前は募集、官斡旋という段階があって、ここでは拒否できたとか法的に罰せられることはなかったとかいう記述があるが、これは当時の実態を反映していない。単に法律にはそう書いてあるということであって、(徴用工強制連行説の)東大の外村先生(外村大・東大教授)の研究などたくさんあるわけだが、それに対しての反論ならば、もう少し根拠を示すべきだ。それが全然ない。それから(徴用工が)奴隷生活をしなかったというところですけれども、例えば自由で花札をすることができたとか、酒を飲んで外に出ることができたと書いてあるけれども、それはほんの一部であって、しかもその部分のなんの根拠も示していない。これは問題じゃないかと思う」。
共同通信記者の李栄薫氏への 質問は以下の通りです。
「この本はどういう読者を意識して書いたのでしょうか。韓国ではどういう読者、日本語版はどういう読者でしょうか。今の文政権を支持する層に『嘘つきだ』といっても説得はできないでしょう。敵を説得する議論になっているのか、なっていないのではないか。結局、仲間のために書いたのではないかと思ってしまうが・・・」「日本に向けてはどういう読者に向けて書いているのか、今のところ保守系メディアで取り上げられているが、それでは言論として広がっていかないのではないかと思う。どういう読者に、誰に向かって説得しようとしているのか」。以上です。
私も李栄薫氏の記者会見を見ていましたが、改めて日本メディアのなかで「左派メディア」と言われる記者たちの質問を読んでみますとその狼狽ぶりがよくわかります。なにしろ李栄薫氏らの実証的研究によって「強制連行説と性奴隷説は日本で作られたものです。ある日本人は、朝鮮の女性を強制連行した自身の犯罪を告白する懺悔録を書きました。ある歴史学者は性奴隷説を提起して、韓国の研究者と運動団体を鼓舞しました。彼らは韓国の社会史、女性史、現代史に対して何も知らない状態でした。彼らの韓国社会と政治に対する介入は不当であり、多くの副作用が派生した」と指摘されたのですから、歴史の捏造、事実の捏造に関わってきた日本の「左派メディア」や「左派学者」たちが「歯ぎしり」するのも無理もありません。また徴用工問題においても李栄薫氏は「慰安婦問題のときと同様、いわば『良心的』日本人が彼らを物心両面で支援しましたが、結果的には両国の信頼・協力関係を阻害するのに寄与しただけです」と非難しています。「この本は日本のいわゆる進歩的知識人に反省を促す意味もあります。日韓の左派たちは連合してきました。慰安婦問題をはじめ、土地収奪論も徴用工強制労働も日本発で“歴史の神話”がつくられてきたのです。そして結果的にそれは、日韓関係を悪化させる役割しかなかったのです」とも語っています。
日本の「左派メディア」の人々、「左派学者」の皆さん、もうこれ以上歴史の捏造に加担するのはやめよう。もうこれ以上「両国の信頼・協力を阻害する」のはやめよう。あなた方が歴史の捏造に加担し、信頼関係を破壊してきたことは李栄薫氏らの実証的研究によって白日のもとに晒されました。真実が明らかになってきました。もうあなた方の意図・目的を達成することはできません。やめましょう。
しかし残念なのは、責任が重いメディアであるにもかかわらず、質問した記者が誰なのか分からないのは残念であります。透明人間の質問もやめましょう。