アメリカで何が起きているのか?(21)。ギャラップ調査、バイデン大統領の支持率42%。

・11月9日の CNN世論調査(CNN報道)

米国民の過半数、「バイデン氏は最重要問題に注意を払っていない」

2022年米中間選挙を1年後に控える中、バイデン大統領は国の最も重要な問題に十分な注意を払っていないと考える米国民が58%に上ることが分かった。CNNの委託を受けた世論調査会社SSRSによる新たな調査で明らかになった。回答者の過半数はバイデン氏の大統領としての仕事ぶりを支持しないと答えている。

・10月26日のギャラップ調査(CNN報道)

バイデン米大統領、就任9ヶ月時の支持率は42%、歴代ワースト2位

就任から約9ヶ月が過ぎたバイデン米大統領の支持率は42%と、この時期としては歴代大統領のワースト2位に位置していることが、米ギャラップ社の世論調査で分かった。・・・バイデン氏の仕事ぶりは、今年6月の調査で56%に支持されていたが、この数字は8月に49%、9月には43%まで下がった。支持率低下の要因としては、混乱を極めたアフガニスタンからの米軍撤退、新型コロナウイルスのデルタ変異株による感染拡大、現在も続くサプライチェーンの停滞、民主党の政策をめぐる議会の膠着が挙げられる。

アメリカで何が起きているのか?(20)。「米国はもう人種差別の国ではないことは黒人の私の成功を見ても明白だ」(バージニア州・シアーズ副知事)

バージニア州の副知事選挙で共和党黒人女性のウインザム・シアーズ氏が民主党の対抗馬に勝利し当選しました。(知事選も共和党のヤンキン氏が勝利)

11月7日の産経新聞一面に掲載された古森義久氏の『あめりかノート 民主に難敵 黒人副知事誕生』によれば、

・シアーズ氏は同州の歴史で初めての黒人女性の副知事。現在57歳のシアーズ氏はジャマイカ生まれで、両親に連れられて6歳で米国に移住した。20代の頃には米海兵隊に4年近く勤務した。一般社会では救世軍での社会福祉活動から電気器具修理業などを経て、バージニア州議会で下院議員も務めた。

・シアーズ氏は共和党の本格保守派で、2020の大統領選では「トランプ再選共和党黒人委員会」の全国委員長を務めた。今回の副知事選挙でもトランプ氏への熱い支持を表明し、「トランプ氏は人種差別主義者ではない」というような言明を続けた。

・シアーズ氏が今回のバージニア州の選挙で最も激しく反対したのはリベラル派が広げる「批判的人種理論(CRT)」だった。CRTとは米国という国家は過去も現在も根本的に黒人差別、白人優先の構造だとしてその根幹からの再建を求める主張である。保守派はこの主張は米国の建国の精神に反し、個人の競争を抑え、人種間対立を煽るとして反対する。

・シアーズ氏は「米国はもう人種差別の国ではないことは黒人の私の成功を見ても明白だ」と主張し、その反対運動の先頭に立ってきたのだった。

そして古森氏は

この異色の黒人副知事の登場は米国の今の国政でのトランプ支持層のなお衰えない勢いをも示すとも言えそうだ。

と締めくくっています。