国会質疑から見える日本の政治(3)。2024年5月30日、呉中国大使の発言に上川大臣は無言?佐藤正久参議院議員議員

【佐藤正久参議院議員】日中首脳会談で、この在京中国大使の、日本の民衆を火の中に引きずり込むという発言。これについては取り上げられ、あるいはどういう対応を反応を先方は示したんでしょうか。

【外務省門脇参事官】ご指摘の呉江浩中国大使の台湾に関する発言は駐日大使の発言としては極めて不適切であると考えておりまして、発言後直ちに外交ルートを通じて中国政府に対して厳重な抗議を行なっております。その後も様々な機会を通じて、様々なレベルで我が国の立場を厳格に申し入れてきておるところでございまして、今後とも適切に対応していきたいと思っております。日中首脳会談におきましては様々なことについて話し合われまして台湾についてもわが国の立場、というものを述べたところでございますけれども、その詳細については外交上のやりとりであり差し控えさせて頂きたいと思います。

【佐藤正久参議院議員】外務大臣、この発言というのは日本人を殺すというふうにもとれる極めて問題発言だと思います。こういうものであればやはり大臣が大使を呼んで、謝罪・撤回をさせるというのが筋で、韓国の場合は韓国大使を簡単に呼ぶのに中国大使になると呼ぶのに腰が重くなる、これはなかなか国民からは理解しがたい、ましてや国民の命にかかわる。労働者問題について韓国の大使を呼ぶ一方、この中国大使の問題について非常に対応が甘いと、これはハイレベルの日中間の交流をやるということは極めて大事です。でもそれとこれは別でやはり上川大臣が訪中するからこういうことについては蓋をするというふうに国民にとられることは極めて、私は良くないと思います。しっかりハイレベル交流と日本人の命を守るために言うべきことはしっかり言うことは大事だと思います。これはなぜ事務次官なり外務大臣が大使を外務省に呼ばないんでしょうか。

【外務省門脇参事官】委員御指摘の呉江浩大使の発言につきましては呉江浩大使本人に対するものも含め、その後も様々な機会を通じて様々なレベルで我が国の立場を申し入れるなどしてきております。中国側とは必要なやりとりを明確に直接行ってきており今後とも適切に対応していく考えでございます。

【佐藤正久参議院議員】やはり外務大臣、事務次官が労働者問題についてあれほど韓国に強く言ったにもかかわらず、今度は日本に命がかかっているということについて、これはもっと明確な態度を示すべきだということを指摘しておきたいと思います。

国会質疑から見える日本の政治(2-2) 2024年4月、中国企業ロゴ問題「所管外」、逃げ続ける河野大臣。中谷一馬衆議院議員

【猪熊内閣府規制改革推進室次長】お答えいたします。3月23日でございますが、当初内閣府ホームページに掲載しておりました資料を一旦削除いたしましたが、これは再エネタスクフォースの構成員の一人から不正アクセス等による資料改ざんがあったのではないかといった指摘があったため、一時的に資料を削除したものでございます。その後、資料に記載されていた中国企業のロゴには不正アクセスに関わる有害な要素はないということがわかりましたが、当該資料を提出した構成員から資料と無関係なロゴを記載されているのは適切ではなく、きちんとした資料に差し替えたいという要望があったため、当該要望があった旨ホームページに復帰する形に変更したところでございます。

【中谷一馬衆議院議員】デジタル行政改革担当大臣としては、行政事業プロセスにおける視点でも、所管外を繰り返して、発言しなくても問題ないと認識されているんですか、大臣。

【河野大臣】委員の仕切りで地こデジは、規制改革行政改革は、書簡ではないということでございますのでそれに関する答弁については事務方から行われることになります。

【中谷一馬衆議院議員】河野大臣、私たちも平時なら出来る限り国会の作法にのっとって野暮なことを聞いたりしませんよ。でもこういう急な発生したアクシデントに対して、国民生活に大きな影響を与える構造的な問題を含んでいる可能性があります。だからこそ河野大臣に聞いています。政府与党の皆さん、もしかしたらこの問題あまり意識がないのかもしれないんですけれども、多くの国民は、これはしっかり正していかなければならないと考えている。国の一大事だと思っているんですよ。だから今回、河野大臣が出席される委員会で、私は相当丁寧に通告を出させていただいて、こう答弁を求めていますよ。大臣はこの問題大したことないと思っているから、向き合わずにそんな答弁をされているんですか。さっきから。

【河野大臣】当初、規制改革、行政改革もこの地こデジで書簡をしたらどうかというお話があったと聞いておりますが、委員の仕切りで、そこは内閣委員会ということになったということでございますので、所管外でございます。

【中谷一馬衆議院議員】国会の閣僚の答弁で、国務大臣の地位にある者が議院の会議または委員会での質疑に対する答弁書等においては、一政治家政党の一員、その他の個人の立場での見解を述べることを禁じるものではない。という政府答弁があります。このような国の一大事とも言えるトラブルが起こったときに、大臣がSNSなどで、外ではベラベラいろいろな見解を述べられますけれども、国権の最高機関である国会で答弁を差し控えるのは、これは適切ではないんじゃないですか。

【河野大臣】委員会の所管は委員でお決めになることでございますので、我々としてはその所管に従うまででございます。

【中谷一馬衆議院議員】所管外と答えた発言者とその回数を岸田内閣で調べて頂きましたところ、断トツの一番が河野大臣でありました。国民の代弁者として選ばれた議員からの国会質問に向き合わない姿勢が定量的に示されることは私は大変不名誉なことだと思いますが、大臣はそのようには認識はされていらっしゃらないのでしょうか。

【河野大臣】委員会の所管を認識せずに質問される質問者の問題だと思います。

【中谷一馬衆議院議員】ではトラブルが起こったときにも、それを聞く委員というのは委員の問題だと、要するに立法府側の問題だということでよろしいですか。今のだと。

【河野大臣】所管の委員会で聞かれれば、閣僚が答弁をする。所管外の委員会で開かれれば、副大臣、政務官あるいは参考人が答弁をするそれが委員のルールでございます。

【中谷一馬衆議院議員】いや、答えられるんですよ。河野大臣本当は。なんですけれども、あえて控えている姿勢を見ると、この問題はあまり触れられたくないのかな、というふうに邪推をしてしまいます。その上で聞かせて頂きますけれども、確認ですがこの資料を配布した構成員を選定したのは誰ですか、河野大臣ですか。

【猪熊内閣府規制改革推進室次長】お答えいたします。今のお示しの構成員につきましては、再生エネルギー等に関する規制等の総点検タスクフォースの開催について、これは令和2年11月20日の内閣府特命担当大臣の決定でございますけれども、ご指摘の資料を作成したものをタスクフォースの構成員としていたところでございます。

【中谷一馬衆議院議員】要するに、河野大臣ということでよろしいですね。

【猪熊内閣府規制改革推進室次長】お答えします。河野大臣が、規制改革担当の特命大臣の時に決まったものでございます。

【中谷一馬衆議院議員】この構成委員には今後も続けていただく予定ですか。

【猪熊内閣府規制改革推進室次長】お答えいたします。大臣が決定いたします。

【中谷一馬衆議院議員】これは今でも適切だったと考えていますか。大臣、この構成員の選定は今でも適切でしたか。

【河野大臣】先程から申し上げているように、規制改革の質問は所管の委員会でお願いしたいと思います。

【中谷一馬衆議院議員】残念ながら質問の終了の時間が参りましたので、これで終わりますけれども、やはりこの答弁しない姿勢というのは私はどうかと思います。政権を交代していただけたならば、デジタル化もエネルギー安全保障も私たちでしっかりとやらせていただくことをお近い申し上げて、質問を終了させて頂きます。ありがとうございました。