《日韓請求権協定について》
【有村治子参議院議員】それではまた慰安婦のことを引き続き伺います。日本と韓国は1965年に日韓請求権経済協力協定を締結し、国交を正常化させました。両国がお互いに努力し、歩み寄り、14年の歳月をかけてやっと合意したこの協定において、慰安婦のことはどのように論じられ、いかに対応されているのでしょうか?
【石突参事官】お答え申し上げます。日韓請求権協定におきましては、慰安婦問題を含め日韓間の財産請求権の問題は、この1965年の日韓請求権経済協力協定で完全かつ最終的に解決済でございます。
【有村治子参議院議員】その協定が結ばれる過程で、どのように慰安婦問題が論じられたのかということを伺っております。
【石突参事官】交渉の日韓国交正常化交渉関連文書の中に、南方占領地域慰安婦の預金残置財産との記述が存在することは承知しております。いずれにせよ慰安婦問題を含めて、日韓間の財産請求権の問題はこの交渉の結果締結された1965年の日韓請求権経済協力協定で完全かつ最終的に解決済みでございます。
【有村治子参議院議員】という日本政府の主張にもかかわらず、今年1月に出されたソウル地裁の判決においては元慰安婦等原告の損害賠償請求権は、今おっしゃった1965年の請求権協定の合意に含まれないと、韓国が主張しています。これに対する日本政府の見解をお聞かせください。
【岡野国際法局長】1965年の日韓請求権経済協力協定では一項というのがございますけど、請求権の問題が完全かつ最終的に解決されたものであることを明示的に確認しております。国と国との間の問題として日韓間では個人の請求権を含めてこれらの問題は完全かつ最終的に解決済というのは明白でございます。
【有村治子参議院議員】この限られた30分の質疑においても、やはりこの慰安婦問題というのは根が深いということを、皆様実感されると思います。多くの慣習や伝統を背負って重責を背負われる文部科学大臣としてのお立場と、日本の尊厳を大事に活動してこられた政治家としての信念において、時に相克が起こってしまうであろうことも容易に想像がつきます。その中でより良い未来を作ろうと先頭に立って努力をされ、35人学級まもなく実現でございます。その実現など結果を出しておられる萩生田大臣のさらなるリーダーシップを念じ、共感をし、また与党の一員として、この教科書記述も含めて、本来のあやまるべきところはしっかりと国際社会に謝り、しかしいわれなき虚偽に対しては毅然としっかりと反論をして、その明確な分別をつけていく、そういう政治課題に共に背負って向き合っていきたいと思います。以上で有村治子の質疑を終了します。