《首相、尖閣巡る意見 有識者に聴取》令和3年2月8日日本経済新聞
菅義偉首相は7日、公邸で細谷雄一慶大教授らと面会した。中国海警局の船による沖縄県・尖閣諸島周辺の領海侵入を巡り意見を聞いた。海警局に武器使用を認めた中国の海警法施行で
「緊張のレベルが上がった」
との指摘を首相は真剣に聞いていたという。細谷氏は首相との面会後、記者団に
「何かあれば今までと違い、軍事衝突に近い形になる。諸外国に比べ、日本国内は変化に対する意識が低い」
と語った。
「首相は厳しい状況を踏まえ、適切な対応をしなければいけないと感じていた」
とも説明した。ジャーナリストの田原総一郎氏が同席した。
《中国海警法 首相が懸念》令和3年2月9日日本経済新聞
菅義偉首相は8日の衆議院予算委員会で、海警局を準軍事組織に位置づける中国の海警法の施行に懸念を示した。
「運用によって東シナ海や南シナ海で緊張を高めることは全く受け入れられない」
と強調した。
「国際法に反する形で運用されてはならず、我が国を含む関係国の正当な権益を損なうことがあってはならない」
とも述べた。日本側の強い懸念を中国側に伝えていると説明した。
《尖閣の中国公船活動 国際法違反 認識示す 加藤長官》 令和3年2月11日産経新聞
加藤勝信官房長官は10日の記者会見で、尖閣諸島周辺で相次ぐ中国海警局の船による領海侵入などは国際法上違反だとの認識を示した。
「尖閣諸島周辺のわが国領海内での海警船舶の活動は国際法違反であり、これまで中国側に厳重に抗議してきた。引き続き冷静かつ毅然と対応していく」
と述べた。同時に
「尖閣諸島をめぐり解決しなければならない領有権の問題は存在しない」
と重ねて強調した。