11月23日の産経新聞に掲載された『正論』(日米近現代史研究家、渡辺惣樹氏、わたなべ そうき)よりの引用です。非常に重要なことなので、是非詳しくは産経新聞をご覧ください。
【BLMを育てたオバマ氏】
「日本でも知られるBLM (Black Lives Matter)は、共産主義者であることを公言する女性らによって設立された。この組織が中国共産党に近いことは同組織の献金募集サイトに華人進歩会(CPA =Chinese Progressive Association 本部はサンフランシスコ)との協力関係を謳っていることから分かる。BLMは12年2月に起きたマーテイン射殺事件をきっかけに設立された。黒人少年トレイボン・マーテイン(当時17歳)が、ヒスパニック系白人ジョージ・ジマーマンに『口論』の末射殺されたとされる事件である。ジマーマンは、陪審裁判により正当防衛であったとされ無罪判決を得た(13年7月)。しかしこの事件で『制度的人種差別』が根深く、黒人は通りを歩いているだけで射殺される、というイメージが広がった。事件の真相は違った。夜間、雨の中、近くのコンビニエンスストアに車で出かけたジマーマンは怪しい動きの人影を見た。地域は犯罪が横行し警察の指導で自警団が組織されていた。自警団員だったジマーマンは、警察に電話をした後で不審者の動きを追ったが見失った。尾行をやめたが、男が突然現れ、もみ合いになった。ジマーマンは小柄だったため相当に『やられた』。事件後の写真から、顔面から血を流し、後頭部にはコンクリートに何度も打ち付けられた傷があった。ジマーマンは携帯していた拳銃から一発の弾丸を放ち、トレイボンは死んだ。警察は厳しく取り調べたが正当防衛を否定する情報はなく逮捕しなかった。しかしメディアや民主党による人種差別殺人であるとする大合唱が始まった。検察は第2級 殺人で起訴した」。
【勢力拡大に手段問わずー米政治の裏側】
「検察はトレイボンが『口論』直前まで携帯電話で話していた女性を探し出し、トレイボンが突然に襲われたようだったとする告白書を書かせた。告白書はトレイボンの母親が書き、女性はサインしただけだったことは後に判明した。検察は告白書を基に彼女を証人台に立たせた。しかし替え玉だった。証人台で『私は何も知らない』と繰り返した。本物の女性は偽証罪を恐れて証言を拒否していた。証人が替え玉だったことはジョエル・ギルバート(調査ジャーナリスト)が、トレイボンのSNSの記録を追って、事件当夜に彼と話していた本人を探し当て露見した(19年9月)。替え玉工作をリードしたのは少年の家族についた民主党系弁護士であった」。
「オバマ氏は、BLMの幹部を複数回ホワイトハウスに招き、米国には『制度的人種差別』が存在するとしてその撤廃策を協議した。予算もふんだんに用意した。それがBLMの急速な組織拡大の原資となった。勢力拡大の為には手段を問わない米政治の裏側も知っておきたい」。
【トランプ氏側の疑義も故なきことではない】
「大統領選をめぐり、不正の温床となる郵便投票に対するトランプ氏側からの疑義も故なきことではない」。