産経新聞5月17日《コロナ 知は語る》の記事より一部の紹介です。詳しくは産経新聞をお読みくださいますようお願いします。
規律と秩序で感染拡大を防げ
ー作家・数学者 藤原正彦氏ー
欧米対中国の構図
「今まで米中2国のつばぜり合いが続いていたのが、米欧対中国の構図になるだろう」
自国第一主義が進む
「国民国家への回帰が進み、世界中でナショナリズムの高まりや自国ファーストの動きが出てくる。欧州では危機に陥ったイタリアやスペインに対しEUが十分な支援を行わず、復興債を巡ってもドイツやオランダが反対するなど対立が生じ、EU瓦解の可能性もある。世界的に自由貿易が見直され、自国農業の保護や外国への工場移転規制、国内回帰への補助金給付、医薬品など重要産業や不動産の外資買収規制、移民の制限が強まる」
人々の価値観が変わる
「人々の価値観が変わる。これまでの経済至上主義や競争原理、効率追求のつけが今回露呈した。そこから離れて、ささやかな幸福や安全の大切さや、美しい自然や文化、教養などお金だけで測れないものの価値が再確認されていく」
日本の立ち位置は?
「米欧対中国の対立については必ず米欧側に立たなければならない。経済に目がくらみ、どっちつかずの態度をとってはいけない。ただ、グローバリズムに関しては米国に追随する必要はない。自主国防も少しづつ進めていく必要がある」
日本型対策の有効性を世界に示す
「国民の高い衛生意識や公の精神など、日本の強みも明らかになった。・・・日本人は非常時でも規律と秩序を保つことができる。これは世界でも類がないことだ。中国型とも欧米型とも違う、民度の高さでパンデミックを抑え込むという日本型対策の有効性を世界に示すことができれば素晴らしい」