『第3章「地上の楽園」の真実』より
【買い物手帳による統制】
「食料品にしろ、一般の消費物資にしろ、厳重な統制のもとで市民に限定供給される」
「この国の住民が国営の商業システムのもとで商品を入手するための主要な書類は『家庭の買い物手帳』と呼ばれるものである。この手帳は居住地の一定の商店で一家族に一手帳有効とされている。例えば、郡の最大の商店であるこの郡百貨店には1870家庭が登録されている。これは166の人民班だが、彼らはこのデパート以外では限定商品は買えない」
「買い物手帳は薄っぺらな印刷物で、そこに家族構成、年間の予定収入額が記載されているほか、農村や都市近郊住民の義務である年間豚二頭を国家に供出することによって得られる副収入を記載する欄がある。さらに『家族の主要行事』という欄があり、一定の割り当て以上の買い物ができる六つの行事が列記されている。・・・このほか『生活展望』という文字通り生活全般にわたる欄があり、家庭で所有が許される耐久消費財が17品目列記されていて、所有の有無と入手の日付けに印をつけるようになっている。新たにこれらの商品が購入できるのは、国家が定めた耐用年限が過ぎた後になるわけだ。テレビ、ミシン、時計、毛布、シーツ、カーテン、帽子、コートなどがこれらの品目に含まれている。『台所用品』『生地と衣服』の欄もあり、最後に『計画外収入』の欄がある」
「このように『買物手帳』は市民の物的状況を全面的に統制し、国家が無用とみなす財産の入手を許さず、当局が許可しない住居の移動を不可能にしている」
「大衆必需品や食料品のなかでもっとも需要が多い品物の割り当てについていえば、・・・例えば新興では一世帯当たり月に石けん4個、四半期ごとに一人当たり靴一足、一人当たりトウモロコシの油が1日15グラム、醤油30グラムだが、道都の咸興市では醤油は一人1日50グラムだった」
「食料供給システムの基本は、働く成人の1日当たりの割り当てが米七百グラム、重工業労働者は八百グラム。学生や子供は五百グラム、そのほか不就労者・年金生活者の割り当ては三百グラムだと、咸鏡南道の計画委員から公式会見のおりに説明を受けたが、実際、国防援助や南北統一の運動がらみで1日の割り当ては六百グラムぐらいが普通である。だが、ほかの資料によれば、この割り当てが四百グラムにさがることもある」
・北朝鮮は、『買い物手帳』によって食料や帽子、毛布、カーテンなどの日常品に至るまで国家権力によって完全に統制し、人民委員会の許可なく何一つ入手することができない社会をつくっています。
・日本のマスコミは、北朝鮮は「地上の楽園」だとかって盛んに宣伝しました。『地上の地獄』を「地上の楽園」と偽って宣伝した日本のマスコミの罪はあまりにも大きい。それによって多くの在日の人や日本人が北朝鮮に渡っていったのですから。いまだに帰国を許されていません。
・文在寅政権は韓国国民をこのような『地上の地獄』に連れて行こうとしています。