5月8日付毎日新聞に「人権議題、米をけん制、北朝鮮『対話白紙に』」と題する報道がなされていました。その中で、
北朝鮮外務省報道官の話として、「相手を意図的に刺激する行為は対話ムードに冷や水を浴びせ、情勢を白紙に戻す危険な試みだ」「世論をミスリードしている」「我々の平和愛好の意思を軟弱さと勘違いし、圧力や軍事的威嚇を追求し続けるのは、問題の解決に役立たない」との北朝鮮高官の発言を報じていました。最近では南北閣僚級会談を拒否したり、米朝会談再考の可能性についても示唆するような事態となっています。
考えるに先月行われた南北会談は世界的な「第二の北鮮帰還運動」の始まりであったかもしれません。かっての日本政府・日赤のように、もし米国が北朝鮮に騙されれば、世界は北鮮帰還者と同じような運命をたどるかもしれません。最近日本では「第二の北朝鮮=地上の楽園説」ともいうべき報道がNHKをはじめとしてながされ始めました。国会でも日本共産党が北朝鮮に迎合し「 今、北に対して日本が圧力一辺倒だと全体の進行の足を引っ張るだけの役割しか果たせなくなる 」と北朝鮮を擁護する発言をする始末です。かっての北鮮帰還運動の時を想起させます。きっと北朝鮮労働党と日本共産党の蜜月関係は今も続いているのでしょう。さらに中国の支援を受けた北朝鮮は世界的な「北朝鮮=地上の楽園説」運動を行おうとしています。冷静に対策を立てなければなりません。
もし、北朝鮮が真に平和を願うならば、北朝鮮がこれまで行ってきた拉致事件や北鮮帰還問題をはじめとする人権問題を必ず解決しなければなりません。さらに今も続いている自国民に対する恐怖政治を放棄することも不可欠であります。北朝鮮に拉致された全ての人が解放されなければなりません。また北鮮帰還事業で北朝鮮に渡った人たちの人権の回復と自由意志による日本への帰国、一時帰国は必ず実現されなければなりません。そして最終的に、このような間違いを引き起こしてきた国家指導理念であるチュチェ思想と決別してはじめて、北朝鮮は国際社会の一員となることができます。北朝鮮の指導者は決断しなければなりません。そうすることによって北朝鮮国民とその指導者は、ともに平和と繁栄の輪に加わることができるのです。南北が一つとなった朝鮮半島は未来に大きく繁栄していくことでしょう。日本をはじめ全世界はそのことを願っています。そうなれば、世界からさらに多くの支援を受けることもできます。
その時の到来を心から待っているのです。勇気を持って決断すべきです。