大阪都構想の必要性について考える(61)。なぜ経済効果算出を恐れるのか?

1月23日開催の大都市・税財政制度特別委員会は夜遅くまでとなりました。職員の皆さんご苦労様でした。ご努力に感謝します。おかげさまで遅きに失したとはいえ、やっと大都市制度(都構想や総合区制度)について本格的な議論が始まったようです。賛否は別にして嬉しく思います。

しかし夜遅くまで議論することも悪くはないのですが、本日のように夜8時12分(予定では夜9時過ぎ)に終わるのであれば、委員会開催を午後1時からではなく午前中から始めるとか、2日間に分けることも考えられます。職員のことを気遣う質問もありましたので、そうであるならば今後の運営の仕方について各派で考えて欲しいと思います。本日の議論の中で2・3月は予算市会もあるので、職員の負担も考えると予算市会に備えることが優先ではないかと、先送りを匂わすような発言もありました。職員の負担問題も確かにありますが、むしろ運営の仕方により大きな課題があるように思います。それと昨年も議論する機会は多々あったのにと思わざるを得ません。

それと、今日の質疑を聞いていて不思議に思ったのは、都構想導入による経済効果について、大阪市は専門的知見を有する民間事業者に経済効果算出を委託すると表明しましたが、これに否定的な意見が見られたことであります。客観的に都構想を導入した時の経済効果や、反対に導入しないことによる損失について、数値化できるのであれば一番わかりやすい指標となります。従って誰よりも関心を持たなければならないのは当該市の議員だと思うのですが。過去の橋下市長の頃の議論においては経済・財政効果が大きな議論の的となりました。ところが今回は一転して、一部の党派の質疑では反対しているようにしか見受けられませんでした。残念でなりません。

なぜそのことを恐れるのでしょうか。市民からすればこれほどわかりやすい指標はないと思います。「ある時、ない時」を経済的指標により比較する。これがすべてだとはいいませんが、判断に必要な指標であることは確かです。