大阪の都市制度改革の必要性について考える(17)。特別自治市について。橋下前市長の言より。

特別自治市についての橋下氏の評価(自民党の質問に答えたものです)。

「まず、新しい大都市、大阪市の都市制度についてなんですが、議員からのご質問を聞いていますと、何か大阪府というのが別の自治体というふうに考えているんじゃないかという、そういう思いがしました。大阪市という自治体があり、もう大阪府というのは別個独立の別の組織なんだと。これが今までの政令市の考え方でもあり、政令市から特別市という考え方が生まれてきた。これは、先日、地方制度調査会でヒアリングに呼ばれまして行ってきましたけども、特別自治市構想はもうボロボロでした。もう論理的に破綻しています。これはなぜかというと、川崎市長の阿部さんが一生懸命、特別自治構想を言われていたんですが、地方制度調査会の西尾会長から、では政令市の周辺の市町村の財源はどうなるんですか。この点については一切答えられませんでした。国全体の統治機構を考えたときに、では特別自治市というのは20の都道府県を増やすようなものになり、全国に67の都道府県をつくるような話になりますかというような、そういう指摘に対しても、特別自治市構想は何も答えられませんでした。と言いますのは、この特別自治市構想というものは、政令市の権限と財源を増やすということだけが軸となっていまして、日本全体の統治機構をどう整理するかという視点が全く欠けております。ですから、財政調整の問題もしかり、権限の問題もしかり、全くそのあたりについて整理できていない特別自治市構想は、地方制度調査会の中でもう完全にボロボロに論理破綻になっているということです」(平成24年3月本会議)。