「公営だからこそ担えた役割・使命があるはず、それはおっしゃるとおりです。おっしゃるとおりなんですが、民間だからもっとできたことが公営だからできないということもたくさんあります。だから、公営だからメリットがあるじゃないかという話しだけでなく、公営だからのデメリット、これがはるかに大きいから、国鉄なんかもJRになってきたと。国の公社についても民営化ですね。事業がある程度軌道に乗れば、公営のメリットよりもデメリットのほうが大きいというのは、これは普通の感覚であれば皆が理解できるところかなと思っております。それから、ネットワークの問題についてはおっしゃるとおりであります。鉄道ネットワークの整備、これは大阪の都市力を強化するため、また関西圏の広域的な視点で考えたとしても、ネットワークの整備についてはもちろん重要なことでありますが、一番重要なことは、具体策については政治が口を出さないこと、これに尽きます。・・・・ですから、一番大切なことは、方針を決めるー大阪の都市力強化、関西圏の強化のためには鉄道ネットワークが必要なんだというところを、もし議会の皆さんできちっとこういうかたちで方針を決めていただければ、あとは経営のプロに事業は任せると。今、交通局長1人が民間から入ってきた人材ではありますけれども、本来では取締役を含め鉄道のプロ集団、経営のプロ集団が入った経営ということをやります。もちろん交通局の職員も一生懸命交通事業をやっていますけれども、純粋な交通事業の経営ということではなくて、どうしても政治対応、そういうところに追われるところがある。これは交通局で藤本局長から話を聞きましたけれども、議会対応をするための職員といいますか、その労力というものも、これは民間企業ではありえない、びっくりしたという話も聞いております。決して議会対応をおろそかにするということではなくて、そういうことに民間の企業体というものは力を余り注がなくてもいい環境にある。だから鉄道事業に集中できる。周囲の私鉄とこれからしっかり鉄道ネットワークを形成していくためにも、早く純粋な民間の経営感覚でもって鉄道事業の経営ができるような環境を整えてあげることが我々の使命ではないかと思っております。それと同時に、市民の足を確保する、市民サービス、公の税金を使ってでも確保しなければならない部分については、我々公選職が責任を持ってやっていくべきかと思っております。」(平成24年9月第三回定例会)