選択的夫婦別氏制度導入は日本社会に深刻な問題を引き起こす。

夫婦別氏制度とは「夫婦が望む場合には結婚後も夫婦がそれぞれ結婚前の氏を称することを認める制度のこと。現在の民法のもとでは結婚に際して男性又は女性のいずれか一方が必ず氏を改めなければなりません。そして現実には男性の氏を選び、女性が氏を改める例が圧倒的です。しかしながら昨今女性の社会進出等にともない改姓による職業生活上や日常生活上の不便・不利益・アイデンティティの喪失など、様々な不便・不利益が指摘されてきたことなどを背景に選択的夫婦別氏制度の導入を求める意見があります。法務省としては選択的夫婦別氏制度の導入は、婚姻制度や家族のあり方と関係する重要な問題ですので、国民の理解のもとに進められるべきものと考えています」ー法務省のホームページよりー

法務省としては導入にあたっては国民の理解が大切であるということでしょう。

この夫婦別姓制度を導入した場合、どのような深刻な問題に直面することになるのでしょうか?考えてみました。

❶子どもの姓はどうなるのか?

    韓国は自動的に男性の姓になるそうです。またくじ引きで行う国、両方の姓を取り入れるという国も世界にはあるそうです。女性の姓にするのか?男性の姓にするのか?話し合いで決めるのか?裁判で決めるのか?その場合何を根拠に決めることができるのだろうか?

・法務省のホームページには子どもへの影響の具体的内容として以下3点を挙げています。

(1)友人から親と名字が異なることを指摘されて、嫌な思いをするなどして、対人関係で心理的負担が生じる(78・6%)。

(2)名字の異なる親との関係で違和感や不安感を覚える(60・1%)。

(3)家族の一体感が失われて子の健全な育成が阻害される(23・1%)。

と記しています。

・また、夫婦別姓を導入した場合に、子どもの姓について、

(1)きょうだい(兄弟)の名字は同じにするべき(63・5%)

(2)きょうだい(兄弟)の名字が異なってもかまわない(13・8%)

(3)どちらとも言えない(21・2%)

残りが無回答ということです。法務省の調査では6割以上の人が姓の一致を求めていることがわかります。また今年の初めに産経新聞が行なった全国の小中学生2000名の世論調査でも6割以上の子どもたちが別姓に反対している結果が出ています。子どもの立場に立った視点は重要です。

❷戸籍にはどう記載するのか?

どのように記載するのか?記載の方法がない。その場合、戸籍をなくせという議論につながる。戸籍をなくすべきではない。

❸どの時点から適用するのか?

 1年後からなのか?いつから適用するのか?遡って適用するのか?

祖父・祖母まで遡れば日本社会は大混乱するのではないでしょうか?

❹旧姓使用・通称使用拡大で不便さは解決するのでは?

名字の変更による不便・不利益の有無、として法務省が挙げているのが、

(1)名字を変更した側にのみ名義変更の負担がある(83・1%)

(2)仕事の実績が引き継がれない(34・5%)

(3)実家の名字を残せなくなる(27・9%)

   となっています。しかし、パスポートや名刺など経済界が主張する事案はほとんどすでに解決している、あるいは解決することができると言われています。

❺お墓の問題です。日本は先祖代々を大切にする社会です。お墓はどうなるのででしょうか?

 

Comments are closed, but trackbacks and pingbacks are open.