【ドイツ学術界に浸透する中国マネー】EPOCH TIMES NEWS 8月22日より
ドイツ人漢学者であるデビッド・ミッサル氏は16日、中国からの資金提供に関する情報の開示を拒否したポツダム大学を相手に訴訟を起こしました。ラジオ・フリー・アジア(RFA)の取材に対し、ミッサル氏は「多くの大学は中国からの資金提供の詳細を公表しようとしない。私は自由権利協会(GFF)と協力してこれらの大学を訴えることにした」と述べました。同氏は昨年ドイツ国内の100大学に対し、中国からの資金提供の有無、金額、契約条件などを開示するよう求める調査プロジェクトを開始しました。これまでに同氏が集めた情報によると、中国教育部直属で孔子学院も管轄する「中外言語交流協力センター」から資金提供を受けた大学は10大学以上、中国通信機器大手のファーウエイから資金提供を受けた大学も10大学以上になるといいます。同氏が執筆した関連報告書によると中国からの資金提供を最も多く受けているのは、ゲッチンゲン大学、フライブルク大学、ベルリン工科大学、ベルリン自由大学などと言います。マインツ大学、ハノーファー大学、カッセル大学、コンスタンツ大学などはファーウェイの資金援助を受けています。フランス人漢学者であるマリー・ホルツマン氏はラジオ・フリー・アジアの取材に対し、「ミッサル氏の緻密な仕事ぶりを尊敬する。習近平の目標は世界をコントロールすることだ。これは全世界にとって大きな問題である」と述べて、中国マネーの浸透は欧米で共通の問題だ強調しました。
学術界に対する中国マネーの浸透はドイツや欧米だけに限りません。日本の大学や研究機関も、日中友好という美名のもと、孔子学院や中国企業を通して多額の資金が投入されていることが疑われます。日中共同研究という名目で日本の大学や研究機関から核関連技術が中国へ移転されていることも問題であります。国家の安全保障を脅かす由々しき問題であります。まずは自主的に報告なり公開することが求められますが、文部科学省や関連省庁が直接実態解明に乗り出すべき時に至っています。