山岡鉄秀氏(『世界の未来は日本にかかっている 中国の侵略を阻止せよ!』著アンドリュー・トムソン・元豪州スポーツ観光省大臣、山岡鉄秀翻訳、育鵬社)の『日本の息吹』日本会議8月号掲載記事【誇張なく世界の未来は日本にかかっている】より引用。
もうひとつ、トムソン氏が警告するのはアメリカの弱体化です。日本もオーストラリアも安全保障をアメリカに依存して生きてきました。しかし、近年、そのアメリカの弱体化が顕著になってきました。その実情は、内部崩壊と呼ぶのが相応しいでしょう。アメリカを内部崩壊させているのは、新マルクス主義と呼ばれる秩序破壊です。かつて、資本家と労働者の階級闘争と革命を煽ったマルクス主義が形を変えて蘇り、今や対立点を人種、ジェンダー、歴史認識などあらゆる分野に広げ、二項対立論で既存の秩序を破壊しようとしています。これを、アイデンティティーポリテイクスと呼び、既存の認識や秩序を全て否定し破壊しようとする風潮をキャンセルカルチャーと呼びます。さらに驚くべきことに、白人至上主義を転倒させた白人原罪主義が跋扈し、白人であることだけで既に罪深いとする批判的人種理論なるものまで猛威を振るっています。これを中国共産党が利用しないわけがありません。
最近になって、126名のアメリカ人退役軍人(将軍と提督)が「アメリカは建国以来の危機に瀕している。アメリカの敵は共産主義である」と警告する公開レターを公表しました。アメリカの危機はそこまで深刻なのです。ですから、トムソン氏は「日本もオーストラリアもこれ以上アメリカに依存してはならない。文化的整合性が高く、新マルクス主義への抵抗力がある日本が覚醒し、オーストラリアとの連携を深めて中国の侵略に対抗しなくてはならない。特に台湾を守ることが両国にとって死活的に重要である。そのためには日本の憲法改正が必須だが、日本の憲法改正はもはや日本だけの問題ではなく、地域と世界の問題なのだ」と訴えているのです。その意味において、まさに世界の未来は日本人の覚醒にかかっているのです。