PAGE1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11
大内委員
 
14年度の予算で、新たな特殊災害に対する装備の充実強化を図るということでございます。これからは、従来の想定を超える特殊な人為的災害が起こることが、これは当然予測されるわけでございます。そういうときに、消防隊員の人にまず救命のために現場に行っていただかなければならないんですけれども、隊員の人にはまずすぐれた装備を準備していただくということ、それから今の話を聞いてますと、装備の質と量がまだちょっと足りないんじゃないかなと、不十分ではないかというふうに考えるわけですけども、消防局の装備充実に対する基本的な考え方をお聞かせ願えますでしょうか。
野田消防局警防部計画情報課長
 
お答えします。このような特殊災害が実際に起こってはなりませんが、万が一発生した場合には、持てる消防力のうち最大の出動人員が安全かつ迅速・的確な消防活動を行うために必要な質と量の装備をそろえたいと考えております。例えば、今回採用を予定しております化学防護服は呼吸器を防護服内に着用することで内部の圧力が上がり、服全体が膨らんだ状態になります。このことによりまして、防護服に小さな穴があきましても有毒物の侵入を防ぐことができ、隊員の安全性がより高くなっております。また、隊員や負傷者についた有毒物資を洗い流すためのシャワーは温水を使用できるタイプを予定しておりまして、冬場の寒い中で負傷者にショックを与えることなく安全に洗い流せます。さらに、本体のテント部分が空気ボンベで膨らませる構造となっておりますので、短時間に組立てができるようになります。これらの装備がすべての消防署に配置されますことから、従来、特殊災害対応チームの編成は4つが限界でありましたけれども、さらに多くのチーム編成が可能となります。このことから、同時多発の災害への対応能力についても飛躍的に向上するものと考えております。
  
大内委員
 
ことしも一番最初ですか、ユニバーサル・スタジオのところで消防の訓練をしていただいて、私はそのとき行けなかったんですけども、新聞でみていますと、、市民からもその姿を見て拍手がわいたということでございまして、装備だけではなくして、やはりきちっと訓練して、それを使いこなせるというんでしょうか、私も実調で化学防護服を見させていただきまたけども、あれは全部合わせると20キロの重さになるということで、20キロの装備で人命救助に機敏に動くということは、これは並み大抵のことではございません。相当の訓練をしていかないといけない。そしてまた、さまざまな装備がありますので、そういう装備品も十分に使いこなすことが必要になってくるわけでございまして、そのために訓練もさらに充実していくべきであると思うわけですけども、どのような訓練を考え、また市民の信頼にどのようにこたえていくのか、そこら辺のところをちょっとお聞かせ願いますでしょうか。
前川消防局警防部長
お答えいたします。消防局では、特殊災害に対する訓練について、救助隊を中心に消防隊、救急隊との密接な連携を図った訓練を行っております。先日の実地調査では、その一連の訓練を御視察いただきました。また、昨年10月19日には大阪城公園で大阪府警と合同訓練を行いましたが、今後とも医療機関などと連携した訓練を考えております。すべての消防署におきまして装備が整いましたら、訓練の機会をふやし、隊員の技術をより高めてまいりたいと考えております。市民の皆様には、機会あるごとに訓練や装備を見ていただきまして、市民の方々に安心していただき、さらに信頼される消防を目指してまいりたいと考えております。
 
大内委員
隊員の皆さんが、そのように日々訓練を積み重ねてこられて、また技術の習得を図っておられる。それから、他の関係機関との連携したそういう訓練も行っているということで、消防局としては万全を期すと、こういう姿勢だと思います.私も地元の方で聞く話なんですけども、消防隊員の人はトイレに行くのも実はゆっくり行けないんですよというような話を聞いて、何でですかと聞いたら、もしそのときに火事があったら一分一秒を争って飛び出さないといけないから、トイレに入ったら一番最初に持つのはトイレットペーパーだと言われるぐらい、一分一秒を争うという、こういう仕事でございますので、本当にそういう意味では大変かと思いますけども、ひとつ装備も十分にしていただいて、訓練も十分にしていただいて、またその姿を市民にも見せていただく、これがまた市民が安心感をもつということでございまして、出初式なんかでも、私ことしも行かせていただきましたけども、出初式も親子連れできておられて、南港のATCのところはいっぱいでございました。その救助活動で拍手がわいてくるというのも、やはり市民の安心感のあらわれではないかなと思うんですけども、ひとつ現状で満足しないで、次を目指して取り組んでいただきたいなと、このようにお願いしておきます。この間の実地調査のときでも見させていただいたユース・ファイア・セミナーですね、このことについてちょっとお聞きしたいと思います。いざ災害が起こると頭の中ではわかっていても、なかなかそれを行動に移すことができないというのが人間でありまして、初めて体験すると頭の中が空っぽになって、かえってとんでもない行動を起こしてしまうということがあるわけでございます.てんぷら油なんかでも燃えてると、慌ててそこに水をかけてしまうということになると、かえって.大きな大災害になってしまうということでございまして、ですから自分自身が実際に体験するといいましょうか、さらにいえば訓練を受けておくということは、いざというときに非常に役立つわけでございまして、私はユース・ファイア・セミナーというのは、そういう意味におきましては非常に大きな意義があると思っております。この受講者、参加した人たちの反応とか状況についてちょっと報告してもらえますでしょうか。
平島消防局予防部予防課長 お答えいたします。
 消防技術公開講座、我々はコース・ファイア。セミナーと言っておりますけれども、この講座につきましては公募によりまして、防火・防災に関心のある青少年のみなさんを対象に、防火・防災に関する知識・技術を習得していただきまして、次世代の防災を担う人材を育成いたしまして、本市の自主防災体制の充実強化を図りますため、本年度から消防学校において実施している事業でございます。本年度は6回開催致しましたが、各回20名の定員にもかかわらず定員を上回る男性83名、女性44名の計127名の方に受講いただいたところでございます。また、本講座のカリキュラムが若い世代の皆様に受け入れられるかどうか、毎回講座修了後アンケートをお願いしておりますけれども、受講された皆さんのうち93%の方が有意義であったと感じており、また91%の方が友人や知人にも勧めたいと答えていただいております。さらに、2日間の長丁場にもかかわらず44名、つまり受講者の3人に?人の方が、ロープを使った訓練や応急手当の時間をもっと長くしてほしい、こういった前向きな意見をいただくなど、青少年の皆さんの防災に対する関心の高さを再認識したところでございます。このように本講座に対してよい感触を得ましたことは、今後この事業の実施に当り大きな励みとなるものでございます。
大内委員
 
私も、このアンケートをいただいたものを少し読ませていただいたんですけども、非常に有意義なセミナーだなというふうに、私もこのアンケートを読みながらそう思わせてもらったんですけども、「とても有意義にすごせた2日間でした。将来消防官を目指している私にとって、とても貴重な体験ができた2日間でした」、この人は消防士になりたいということで来た人でしょうか。それから、「非常口に対する意識やその他防災・救護に対する意識が高まりました。今後も機会を見つけて参加していきたいと思います。」とか「是非こういう公開講座を毎年開催してほしい」とか、「消防官の人たちが少し身近になった」「他都市ではできない経験ができた」とか、こういう感想を見てみますと、非常にほとんどがこのフアイアー・セミナーに参加して有意義な経験をしたというふうに書かれておりますけれども。今まで、地域においては地域防災リーダーとか、それから女性防火クラブの皆さんが防災活動にいろいろと参加して、またお手伝いをして頂いているわけですけども、このユース・フアイア・セミナー等で知識とか技術を身につけられたこの若い人たちを、これからの地域防災を担う人材という観点からも、私は非常に大きな意味があるんじゃないかと思うんですね。なかなか地域防災といっても出てこられる方は、正直言ってお年寄りの人が多いので、このような感想を持って経験された人材を、これから地域防災の向上に絶対つなげていかないといけないと、またその必要があると、このように思うわけですけども、消防局としてはどのように考えておられるかお聞かせ願います。
平島消防局予防部予防課長
 
お答えいたします。本年度から始めました事業でもあり、当初からカリキュラムの内容につきましては体験していただくことを主眼におきまして、ロープの結び方や実地調査いただきました煙の中での体験、ポンプを使った消化訓練、応急手当、そして総仕上げの総合訓練と、できる限り広範囲で、かつ実践的な訓練内容といたしました。そうして、どうすれば若い世代の方々に地域防災に対して関心を持っていただき、活動の担い手になっていただけるかなどについて探りながら1年間この講座を行ってまいりました。真剣に取り組まれている若い皆様方を目の当りにいたしまして、またその思いにこたえるために、この講座をより充実したものにする必要があると考えておりますとともに、委員からご指摘いただきましたように、ただ育てるということだけでなくて、受講された皆さんの知識、技術を地域の防災活動にどう生かしていくかなどにつきましても、今後検討してまいりたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。