PAGE1.2.3.4
大内委員
 そうしたらこの観光バスの今後のあり方について、また運営形態について、今後どのように考えておられるのか、ちょっとお聞きします。
井本交通局自動車部長 お答えいたします。
 定期観光バス事業につきましては、一般沿線バスと同様、平成14年度2月に実施される需給調整規制の廃止によりまして、他事業者との競争が予想されることから、事業を取り巻く環境は、今後一層厳しさを増すものというふうに考えております。しかしながら、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンの開業効果によりまして、乗客数はさきほどご報告させていただきましたように、今年度の定期観光バス収入は増加するということで、乗車人員が増加しておりますので収入も増加するというふうにかんがえております。また、委員ご指摘のように、公営交通事業改革調査委員会報告書を受けまして、かつコスト縮減も図ることができる方法として、定期観光バス事業についても外郭団体へ管理委託することを検討しております。このようなことにも取り組みまして、収支改善に努めてまいりたいというふうに考えております。今後の定期観光バス事業につきましては、本市の国際集客都市構想を、交通アクセス面から積極的に支援する意味でも、大阪の魅力をより一層生かしたコース認定に努めまして、一人でも多くの皆様にご利用頂けるようにしてまいりたいというふうに考えております。そのため、PR活動につきましては、当局や大阪観光協会のホームページへ、コースですとか、それから運賃などを掲出いたしております。また、そのほか定期観光バスを運行しております横浜市の交通局がございますけれども、そことポスターを交換いたしましてお互いの路線バスにそれを掲出し合うというようなことで、そういうことも含めまして、幅広く行っているところでございます。また、営業活動につきましては、旅行会社のパック旅行へ取り込んでもらうというような取り組みなども行っておりまして引き続き本市観光行政の一翼を担えるよう、積極的に取り組んでまいりたいというふうに考えております。
  
大内委員
 
ではよろしくお願いします。それと乗員減少をくいとめるために、いろんな施策が行われているわけですけれども、乗車人員の減少をくいとめるために、いろいろな役立つ方法について、今までも検討されてきたんですけれど、その中で昨年11年度決算において、我が党の床田委員の方からも質問がありましたけれども、携帯電話にバス接近情報や地下鉄・バスの時刻表、沿線案内やお知らせなど、レインボーネットの一部の内容を提供できないかという質問に対しまして、交通局からシステムの調査・研究に前向きに取り組んでいくという答えをいただいておりますけれども、その後の取り組みは、どのようになっているのか簡単にお聞かせいただけますか。
高戸交通局総務部技術主幹
 
お答えいたします。携帯電話への時刻表やその他交通情報の提供でございますが、お客様にとしましては、外出先のその場で情報を手軽に取り入れることができますことから、利便性の向上につながるものと考えてございます。大阪市は昨年でございますが、梅田ターミナル地区移動支援実験の中で、バス運行状況のリアルタイムな情報提供実験を行いました。その結果でございますが、携帯電話への情報提供は技術的しは実施可能とかんがえられますものの、表示画面の文字が小さくわかりにくかったこと、また、バス接近表示画面がバス運行状況と常時連動していないなど、なお検討の余地があることがわかりました。このため現在、操作性や提供する情報内容を含めまして、システム全体について鋭意研究を進めているところでございます。
 
大内委員
 
では、前向きにひとつ取り組んでほしいと思います。 それと同じく11年度の決算市会でとりあげられた問題ですけれども、このバスの停留所でのポケット時刻表の設置についての進捗状況について、お聞かせ願えますでしょうか。
吉井交通局自動車部会企画主幹
 
バス停留所のポケット時刻表でございます。これは、ポケット時刻表を停留所ごとにお近くの店ですとか、施設ですとかにおいていただいて、バスを利用する方に自由に持って帰っていただくと、こういうようにいたしますと非常に便利に使っていただけると思いますので、その置いていただける店の広告とかを入れていただきましたら。作成費用も賄え、一石ニ鳥ではないかと考えております.。ですから、できるだけ多くの方に広告を出していただけるように、協力していただくようなことが重要であると考えておりますので、現在、その広告主の説得方法について検討しております。先ほどらい、議論のございます、平成14年度2月路線バスの規制緩和がございまして、これに向け全市的にバス路線の見なおし作業を、現在進めておりますけれども、この折にはバスの時刻も大きく変わりますので、この時期にポケット時刻表をつくる仕組みをスタートいたしましたら,新しい路線のPRにもなりますし、また時刻表の必要性も高いことと思いますので、この機会に行ってまいりたいと、このように考えてございます。
 
大内委員
 
そういう細かい施策が、乗車人員を獲得していく大きな要素になると思いますので、ひとつよろしくお願いします。それと次ぎに地球環境問題ということは、私たちにとっても重要な課題でございます。交通局においても、ハード・ソフト両面において、いろいろ取り組んでいることと思いますけれども、その中で、環境定期券制度というのがございます。これは、土曜・日曜日や祝日の特定日に、通勤定期券を持っている方と同居の家族が一緒にバスを利用いたしますと、家族の運賃が安くなると、こういう制度でございます。これはもう関西でも京阪バスとか南海ばす、公営でも京都市の交通局とか、いろんな事業者がもうすでに取り入れておることでございますから、大阪市交通局におきましても早い時期での環境定期券制度の導入を図っていただきたいと、このように思います。それと、こういう地下鉄とかバスとかを利用するということが、環境に貢献するんという環境貢献度を利用者に意識していただけるような何かいい方法を、また皆さんで考えていただきたいと、このように思います。今、小さい子供たちも、環境問題には特に敏感でございまして、地下鉄に乗る、市バスに乗ることによって、自分たちが環境問題に、優しい地球づくりに貢献しているんだという、何か意識を持ってもらえるような、そういうことの施策もひとつ考えてほしいなと、このように思います。

 それでは続きまして、北港テクノポート線についてお聞きしたいと思います。この北港テクノポート線は舞洲、夢洲、そして此花臨海地域などの開発に必要不可欠な基番盤施設であります。臨海部の根幹をなす交通基盤施設であると思っております。これは、平成元年の運輸政策審議会の第10号答申において位置づけられております。平成12年には、コスモスクエアから此花区の新櫻島までの7.5キロを整備区間として鉄道事業許可を受け、2008年の開業を目指し、ことしの3月に現地着手されております。北港テクノポート線は基本的に臨海部のまちづくりに必要なものであり、したがって、これはオリンピックの有無にかかわらず、本路線の必要性については何ら変わらないものと思います。この北港テクノポート線の整備の進め方についてお聞きしたいと思います。よろしくお願いいたします。

北村港湾局企画振興部計画課長
 お答えいたします。北港テクノポート線そのものは臨海部開発にとって必要な交通体系の根幹をなす路線でありまして、町づくりに必要不可欠な基盤施設である、そういうふうに認識してございます。しかし、舞洲や夢洲などテクノポート大阪、その計画地の今後の開発計画につきましては、先般設置されましたプロジェクトチームを中心に多方面からの検討を行い、また、市会で議論をいただき、それを踏まえた上でまちづくりに取り組んでまいりたい、そういうふうに考えてございます。したがいまして、北港テクノポート線につきましても、臨海部のまちづくりの進捗、それに合わせて進めてまいりたい、そのように考えてございます。
 
大内委員
 
この北港テクノポート線については、ネットワークの形成という観点からも新櫻島までの整備が必要と思います。そして、将来的には、都心部方面への鉄道アクセスの整備進められることを、此花区民は期待もしておりますし、早期に推進できるように取り組んでいただくよう要望しておきたいと思います。そのためには、次期運輸政策審議会の答申に盛り込んでいただく必要があると考えますが、次期運輸政策審議会に向けた国の動きはどのようになっているのか、お聞かせ願います。
雨水計画調整局計画部交通空港政策課長
 
現在の運輸政策審議会の答申第10号から約12年が経過したわけでございますけれども、この関、鉄道整備を取り巻く状況は、大きく変化してまいっております。今後の鉄道整備に当りましては、バリアフリー化といった観点とか、あるいは乗り継ぎの利便性を高めるために、鉄道ネットワークのシームレス化の推進といったことも重大な課題となっておりまして、本市としても、このような新しいニーズに対応していくことが必要であると考えておるところでございます。お尋ねの次期運輸政策審議会に向けた国の動きでございますけれども先般、近畿運輸局におきまして、今年度から次期運政審に向けた準備調査といたしまして、近畿圏における高速鉄道を中心とする新たな交通のあり方に関する調査を始めているところでございまして、14年度までの2カ年で実施する予定でございます。この調査には、国を初め大阪市を含みます近畿の2府3県3政令市が参画いたしまして、2005年を目標年とします現行答申にかえて策定が予定されております新しい近畿圏における鉄道整備計画基礎資料とするためのものでございまして、10号答申の進捗状況や、現況での整備課題の整理、それから将来交通需要予測などを行うものでございます。大阪市といたしましても国の動きと連携いたしまして、21世紀のまちづくりの方向を視野に入れて幅広い観点から大阪市の将来の鉄道網整備に取り組んで参りたいと存しております。よろしくお願いいたします。
大内委員
 
21世紀の大阪のまちづくりのために議論をしていただいて、次ぎの運輸政策審議会の答申に向けてどうかひとついい案をつくっていただきたいと、このように思います。それから次ぎに、ちょっと地元の問題になりますけれども、春日出新駅についてお尋ねしたいと思います。此花区では今年3月にUSJがオープンして8月下旬には入場者が500万人を突破いたしました。そのJR桜島線は、輸送力も増強されてUSJの最大のアクセスになっております。しかし、西九条と安治川口駅との間は2.4キロと離れており、春日出地区を初めとした地元の住民にとっては利用しにくい状況には変わりはございません。一昨年の公営決算特別委員会でも質問をさせていただきましたけれども、JR西日本では駅間距離や運行ダイヤなどにはとくに支障はないが、採算性の確保あ最大の課題とされ、この点でまだ解決を見るに至っていないとの答弁でありました。採算性の確保に当って何か課題となっていて、大阪市として今後、JRとの協議に向けて、どのように進めていこいとしているのかお聞かせ願います。
川田計画調整局計画部企画主幹
 
お答えいたします。JR桜島線新駅を設置することについてでございますが、これについては、かねてから地元要望を承っておりまして、JR西日本とも協議を重ねてきたところでございます。その中で、採算性の確保というのが最大の課題となっております。そのため、本市におきましてもこれまで調整を行ってきたところでございますが、現状では一日約3,000人程度の乗車人員しか見込めないと。また、その多くが既にJRを利用されているお客さんであるといったことから、JR西日本の方では、運営費を賄うほどの収入が見込めないということでされております。したがいまして、新しい駅をつくるためには、新規の需要が確保されることや、さらに、例えば、新駅を設置した場合に発生いたします開発利益を駅に建設費に充当できるような、そのような周辺開発が見込めることが必要となってまいります。一方で、委員ご指摘の、此花地区ではユニバーサル・スタジオ・ジャパンが今年開業し、JR桜島線は編成両数の増加や昼間の時間帯での増便など、サービスが向上されておりまして、また道路におきましては、桜島守口線の拡幅なども進捗しておりまして、地域のまちづくりのポテンシャルが高まっているところでもございます。このような動きを受けまして、春日出地区を含むもう少し広い地域を対象にいたしまして、地域の発展に寄与するまちづくりについて検討し、その中で新駅設置についての検討を進めていく必要があると考えております。そのため都市施設の整備状況でありますとか、民間開発あるいは鉄道利用者の動向、地権者などの意向などを踏まえながら、開発の内容や範囲あるいは事業手法などの検討を行いますとともに、その中で新駅設置に向けまして、駅周辺の開発の可能性や輸送需要などについて鋭意検討を進め、JR西日本とも引き続き協議を行ってまいりたいと、かように考えております。