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掲載日 2004年02月24日
第5回「正連寺川総合整備事業に係わる環境監視委員会」の審議結果について
 関係各位
環境監視委員会事務局
 日頃から、正連寺川総合整備事業の推進に対し、ご理解、ご協力を賜り厚く御礼申し上げます。
 さて、下記により、第5回環境監視委員会を開催しましたので、その審議結果についてご報告します。
 今後とも、整備事業の実施にあたりましては、大阪府、大阪市、阪神高速道路公団が一体となり、環境対策に万全を期してまいりたいと考えておりますので、ご支援賜りますようお願いします。
1.日    時  平成16年1月7日(水)  14:00~16:00
2.場    所  大阪コロナホテル
3.委員の構成

大阪府立大学 工学部 名誉教授 宮南 啓(委員長)
京都大学大学院 工学研究科 環境工学専攻    教授 武田 信生
大阪市立大学大学院 工学研究科 都市系専攻    教授 山田 優
4.議題

(1)工事中の環境監視結果について
(2)詳細調査・検討結果
(3)汚染底質及び脱水固化土の取り扱い方針について
(4)今後の工事の進め方について
【1.工事中の環境監視結果について】
工事中の環境監視結果については以下の状況から工事による環境への影響はなかった。
1-1 河川水質
1.
ph、SS、BODなどの一般項目については、工事前の水質とほぼ同程度の値を示しており、工事による河川水への影響は認められなかった。
2. PCB・水銀については、いずれも河川水から検出されなかった。
3. ダイオキシン類については、監視基準を上回ることがあったが、工事との因果関係はなく、工事による影響ではないことが確認された。
1-2 地下水水質
1. PCB・水銀については、いずれも地下水から検出されなかった。
2. ダイオキシン類については、いずれも環境基準(1pg-TEQ/L以下)を下回っていた。
1-3 水生生物
1. PCBについては「食品に残留する暫定的規制値」を下回っていた。
2. 水銀については「魚介類の水銀の暫定規制値」を下回っていた。
3. ダイオキシン類については、水産庁が実施した実態調査結果の範囲内であった。
1-4 大気質
1. PCBについてはいずれも大気から検出されなかった。
2. 水銀については有害大気汚染物質による健康リスクを下回っていた。
3. ダイオキシン類については、環境基準値を下回っていた。
4. 悪臭については、いずれの項目も基準値を下回っていた。
また、臭気指数も10未満であった。
【2.詳細調査・検討結果について】
前回(第4回)委員会以降に実施した下記の調査結果について報告を行った。
1.水銀の同定結果
サブス測定結果や定性分析結果から、正連寺川の底質に含まれる水銀は、硫化水銀の形態で存在しており、水や酸との接触でも、その存在形態は変わらず、安定している。
2.底質の詳細調査結果
現対策区域外の広範囲において、暫定除去基準を上回る水銀やPCBを含む底質、また、ダイオキシン類の底質の環境基準を上回る底質の存在が確認された。
しかし、毒性の強いアルキル水銀が検出されなかったことや基準を上回る底質は、表層部分には存在しておらず、直ちに人の健康に影響を及ぼすものではないと考えられる。
上流部において、地下水調査を実施し、汚染のないことを確認する必要がある。
3.右岸陸地部の調査
土壌汚染対策法による分析を行った結果、鉛の含有量とふっ素の溶出だけが基準値を超過していた。なお、ふっ素については海水の影響を受けていると考えられる。
4.脱水固化土の分析
代表的な汚染底質を用いて、試験的に脱水固化試験を行い、土壌汚染対策法による分析を行った結果、鉛の含有量及びふっ素の溶出量が基準値を超過していた。
 ふっ素については、一般の海水濃度以下であった。
5.水銀に係る余水処理実証実験結果
水銀を含む底質の脱水固化時に発生する余水については、従来から計画している余水対策で対応できる。
【3.汚染底質及び脱水固化土の取り扱い方針について】
汚染底質及び脱水固化土の取り扱い方法について審議を行った。
1. 汚染底質は陸地化されることで、河川水や魚介類への汚染経路は遮断されると考えられる。
2. 脱水固化土による陸地化されることで、河川水や魚介類への汚染経路は遮断されると考えられる。
3. 具体的には
PCB、ダイオキシン類の汚染範囲については、現対策範囲と同様に、6面封じ込めとする。
水銀、鉛については、土壌汚染対策法に示された方法に準拠して、覆土の措置が必要である。
【4.環境監視計画の見直しについて】
現在までの監視結果及び底質や脱水固化土の試験結果を踏まえ、環境監視計画についての見直しを審議した。
1. 大気調査において、調査項目に鉛を追加する。
2. 余水処理水調査において、調査項目に水銀と鉛を追加する。
【5.今後の工事の進み方について】
今後の工事の進め方について事業者から説明を行った。
1. 今後の工事は現PCB対策区域の施工を進めながら、閉鎖水域構築のための上下流締切り工事を進める。
2. また、下流側においては下水道のポンプ場工事を進める。
3. 上流側(恩貴島橋~六軒家川合流点)のPCB等の対策について
封じ込め対象土量の精査
封じ込め区域
封じ込め方法 等
の検討を行い、その詳細について次回委員会に報告する。

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