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掲載日 2004年08月09日
大阪PCB廃棄物処理事業
事業の概要
◆事業実施場所
大阪市此花区北港白津2-1-20、21舞洲地区(28,550m2)
◆処理対象
滋賀県、京都府、大阪市、兵庫県、奈良県及び和歌山県にある次のPCB廃棄物
・高圧トランス、高圧コンデンサ等の電気機器
・廃PCB等のPCB油
◆処理方式
1.PCB分解:触媒水素化脱塩素化分解法
2.容器・内部部材からのPCB除去:溶剤洗浄法及び真空加熱分離法
高圧トランスなどの中にあるPCBを、トランスなどの容器の内部や内部部材に付着したり浸み込んでいるものも含めて化学的に分解します。
◆予定
・平成18年度に操業を開始し、平成27年3月までに処理を終える予定です。
・大阪市内のPCB廃棄物を先行処理します。
◆処理能力
2トン/日(PCB分解量)
◆建物の概要
西区画:鉄骨造地上5階建、延床面積 約18,100m2
東区画:鉄骨造地上5階建、延床面積 約13,200m2
施設の位置
施設の配置図


事業の概要
各行程 概要
受入保管 ・PCB廃棄物の受入は昼間に実施し、屋内に保管します。
抜油・予備洗浄 ・トランス、大型コンデンサ等からPCBを抜き取り、内部を溶剤で洗います。
トリクロロベンゼン
蒸留・分離
・トランスから抜油した絶縁油を蒸留塔でPCBとトリクロロベンゼンに分離します。
解体・分別 ・内部部材の洗浄を容易かつ効果的に行うため、抜油後に容器等を解体、分別します。
溶剤洗浄 ・PCBを抜油した後の容器及び内部金属部材に付着したPCBを除去するため、容器及び内部金属部材を溶剤で洗浄します。
真空加熱分離 ・コンデンサやPCBが浸み込んだ紙・木及びこれらを含んだ部材などを真空に近い減圧状態で加熱することにより、PCBを分離し、オイルスクラバ等で回収します。
静置・蒸留・抽出 ・真空加熱分離装置で分離されたPCB及び木酢液等を静置・蒸留・抽出します。
脱塩素化分解
(PCB分解)
・PCBの塩素をパラジウムカーボン触媒(Pd/C触媒)存在下で水素と反応させてPCBを分解します。
卒業判定 ・処理済物中のPCBを分析し、PCB廃棄物では無くなったことを検証します。この卒業判定で、法律で定められる基準値以下であることを確認したものだけを払い出します。

脱塩素化分解(PCB分解)の詳細
PCB分解処理の流れ
1. PCBをパラフィン系溶媒で希釈し、Pd/C触媒の存在下にて、260度、常圧でPCBの塩素を水素と化合させて取り除き、PCBを分解します。
実証設備外観写真
2. PCBを分解した後、蒸留によりビフェニル類と溶媒とPd/C触媒とを分離して回収し、溶媒と触媒は再利用します。
3. ビフェニル類は卒業判定後リサイクルのため払い出します。
4. 未反応水素は循環・再利用します。発生する塩化水素は水に吸収させ、塩素として回収します。
安全性の高い処理
PCBの確実な分解
反応槽内にあらかじめ触媒と溶媒を入れて
おき、PCBを少しずつ注入します。
PCBの分解が安全・確実に終了していない
油は反応器から払出しません。
反応が穏やかで異常が生じにくい技術
反応終了後、反応器内にある間にPCBを分
析します。
反応バッチ毎に毎回PCBを分析します。
反応中は水素消費量の変化から分解反応
の進行度合いを把握します。
万一異常が生じかけても
素早く検知し対応できる技術

 

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