京阪電鉄 「中之島線さらに延伸」 上田新社長 沿線外も事業展開
京阪電気鉄道の上田成之助新社長は日本経済新聞の取材に応じ、2008年度に開業予定の中之島線について「さらに西ヘ伸ばしてJR環状線や阪神電気鉄道などへつなげ、交通網を整備したい」と延伸に意欲を示した。そのためには「中之島線の黒字化が前提だ」と強調。イベントの開催など沿線企業に利用促進へ協力を求める考えも明らかにした。
同社の現状に関しては「バブル崩壊後、沿線に特化して効率化を進め、財務体質も改善した」と分析。「今後はマンション分譲やホテル、商業施設の運営受託などは沿線外にも積極的に展開する」と述べた。
中核の鉄道事業では中之島線の開業に加えて、連結子会社である京福電気鉄道の嵐山本線蚕ノ社駅近くまで京都市営地下鉄東西線が延伸。京都市中心部から嵐山方面へのアクセスが向上することにも期待を表明。「京都観光での鉄道利用を促すため、西日本旅客鉄道(JR西日本)とPR活動で協力する」と述べた。
佐藤茂雄最高経営責任者(CEO)との役割分担については「佐藤CEOには業界団体などの対外的な仕事や10、20年後を見越した戦略立案をお願いする」と語った。
日本経済新聞 H19.7.21(土) 朝刊