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掲載日 2009年02月22日
2月3日「地方分権とシンポジウム」での市長と知事のやりとりの新聞記事です。

【平成21年2月4日 朝日新聞】

府の補助めぐり激論

平松市長「知事が差別」

橋下知事「市、給料削れ」

府と大阪市の関係などを語り合う「地方分権シンポジウム」(市など主催)が3日夜に同市で開かれ、橋下徹知事と平松邦夫市長が激しくやりあう場面があった。

議論に火をつけたのは、政令指定都市が府の補助から除外される「差等補助」の問題。平松市長が「市民に『みなさん、橋下知事に差別されてますよ』と言ってもおかしくない」と挑発すると、橋下知事は「府は職員の給料を削り倒している。差等補助というなら、もうちょっと市職員の給料削って下さい」「府特別顧問は『完全に市の改革は止まった』と言っている」と応酬。平松市長は「誤解がある。市は改革していないという固定観念がある」と切りかえした。

同席した倉田薫・池田市長が「2人は(大阪の)救世主。本音の語り合いから一歩が始まる」ととりなした。

(尾崎文康)

 

【平成21年2月4日 毎日新聞】

久々のバトル

平松市長「補助金で差別」

橋下知事「市の改革 停滞」

大阪府の橋下徹知事と平松邦夫・大阪市長は3日、同市内で開かれた「地方分権シンポジウム」で、府の補助金や市の改革をめぐって久々の舌戦を繰り広げた。政令市を府の一部の補助金対象から外すことについて、平松市長が「大阪市民は橋下知事に差別されていると言ってもおかしくない」と抗議すると、橋下知事は「『補助を』と言うなら、府内で断トツに高い市職員の給与を削ってください」と反論した。

市などが主催するシンポジウムで、ともにパネリストとして参加。平松市長 が、「市も改革してきた。いま提案している職員給与のカットが実現すれば、水準は政令市で最下位だ」と主張すると、橋下知事は市職員の天下り先になってい
る外郭団体をやり玉にあげ、「なかなか廃止できない。市の改革は止まっている」と指摘。平松市長が「どこが止まっているのか」と気色ばんだ。

(田中龍士)

 

【平成21年2月4日 産経新聞】

橋下知事「大阪市改革止まった」

平松市長「市民は知事から差別」

大阪府の橋下徹知事が3日、大阪市が開いた「地方分権シンポジウム」で 「市の改革は止まったと聞いている」と発言した。平松邦夫市長に“牙”をむく内容。一方、平松市長は、府が補助の対象から政令市を外している問題を取り上
げ「大阪市民は橋下知事に差別されている」と応酬。大阪の両首長がやりあう初の公開討論に、会場を埋めた観衆からはたびたび拍手が起き議論は白熱した。

「今日は市長にかなりいやがられることを言うと思います」。最初のあいさつで橋下知事がそう切り出すと、平松市長は厳しい表情で前を見据えた。

橋下知事は「大阪圏を引っ張るのは大阪市だと思っているが、市民の利益を超えた大阪のためという意識がどこまであるのか疑問。平松市長の市民協働は、本当なら区長がやるべきだ」と、まずやんわり平松ビジョンを批判した。

これに対し、攻勢に出たのは平松市長。府が義務教育などの補助の対象から、政令市を外している差等補助の問題を取り上げ「同じ府民税を納めながら、堺とあわせ300万人を超える人が差別を受けている」と橋下知事を追及した。

「本当は差等補助なんてやりたくない。でもどこに財源があるんですか」と 応酬した橋下知事は次第にヒートアップ。「差等補助が問題だというなら、府と同じようなレベルまで職員の給与を削って下さい。市の水道事業にしても交通局
にしても世間からみたら人数的にも多いという感覚は市民も府民も持っている」と指摘した。

平松市長は「大阪市はいつまでも職員厚遇だと誤解されている。市の改革も 進んでいる。見せ方のキャラの違い」と反論。橋下知事も引かず、市政改革推進会議の委員長も務めた府特別顧問の上山信一慶大教授から「『市の改革は完全に
止まった』と聞いている」と述べ、「平松市長のもとでプロジェクトチーム(PT)長をやらせてもらったら抜群のことができる」と“提案”する場面も。これ
には平松市長も「知事が僕のPT長になったら、きっと市役所止まりまっせ」と苦笑まじりに答えた。

パネリストとして議論に参加した府市長会会長の倉田薫池田市長は「途中で二人のバトルが大丈夫かと気になったがそこは大人の付き合い。いろいろなわだか
まりが解けて前進するのでは」と感想を述べた。

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